ゴミ屋敷は、近隣住民とのトラブルに発展しやすく、最悪の場合、行政代執行に至ることもあります。今回は、ゴミ屋敷が近隣トラブルを引き起こす原因と、行政代執行に至るまでの流れ、そしてトラブルを未然に防ぐための対策について解説します。ゴミ屋敷が近隣トラブルを引き起こす主な原因は、以下の3つです。悪臭、生ゴミや腐敗した食品などから発生する悪臭は、近隣住民に不快感を与え、健康被害を引き起こす可能性もあります。害虫・害獣の発生、ゴミは、ゴキブリ、ハエ、ネズミなどの害虫・害獣の温床となります。これらの害虫・害獣は、近隣住民の家屋に侵入し、様々な被害をもたらす可能性があります。景観の悪化、ゴミが散乱したゴミ屋敷は、景観を著しく悪化させ、地域のイメージを損ないます。また、火災のリスクも高まります。これらの問題が深刻化し、近隣住民からの苦情が絶えない場合、自治体が介入することがあります。自治体は、まず、ゴミ屋敷の所有者に対して、ゴミの撤去などを求める指導や勧告を行います。文書や口頭での指導が繰り返され、それでも改善が見られない場合は、より強制力の強い「措置命令」が出されます。この命令にも従わない場合、行政代執行が可能となります。行政代執行は、所有者の意思に関係なく、強制的にゴミが撤去されます。そして、その費用は、所有者が負担することになります。近隣トラブルを未然に防ぐためには、ゴミ屋敷を放置しないことが最も重要です。ゴミはこまめに捨て、家の中を清潔に保つように心がけましょう。もし、自分だけでは片付けられない場合は、家族や友人、専門業者などに相談してみましょう。