ゴミ屋敷は、ダニにとってまさに楽園。高温多湿で、エサとなる人間のフケやアカ、食べかすなどが豊富にあるため、爆発的に繁殖してしまうのです。そして、このダニが、私たちの健康に深刻な被害をもたらす可能性があります。今回は、ゴミ屋敷におけるダニの生態と、その健康被害、そして効果的な駆除方法について、詳しく解説していきます。まず、ゴミ屋敷に発生しやすいダニの種類ですが、代表的なのは「チリダニ（ヒョウヒダニ）」です。チリダニは、体長0.2～0.4mm程度と非常に小さく、肉眼ではほとんど見えません。しかし、その数は驚くほど多く、1gのホコリの中に数百匹から数千匹も生息していると言われています。チリダニは、人のフケやアカ、カビなどをエサとしており、布団やカーペット、畳など、家中のあらゆる場所に潜んでいます。そして、このチリダニの死骸や糞が、アレルギー性疾患の主な原因となるのです。アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎、気管支喘息など、様々な症状を引き起こす可能性があります。特に、小さなお子さんや高齢者、アレルギー体質の方は、注意が必要です。また、ゴミ屋敷には、「ツメダニ」という種類のダニも発生することがあります。ツメダニは、チリダニなどをエサとする捕食性のダニで、人を刺すことがあります。刺されると、激しい痒みや腫れを引き起こし、場合によっては、皮膚炎が悪化することもあります。ゴミ屋敷のダニを駆除するためには、まず、徹底的な掃除が必要です。ゴミを捨て、床や畳を掃除機で丁寧に掃除し、布団やカーペットは、洗濯または天日干ししましょう。しかし、掃除機をかけるだけでは、ダニを完全に駆除することはできません。ダニは、繊維の奥深くに潜んでいるため、表面的な掃除だけでは、生き残ってしまうのです。そこで、効果的なのが、専門業者によるダニ駆除です。専門業者は、専用の薬剤や機材を使用して、ダニを徹底的に駆除してくれます。また、再発防止のためのアドバイスもしてくれるので、安心して任せることができます。