床板の張替えは、家の雰囲気を一新し、住み心地を向上させる大きなリフォームですが、施工後に「思っていた仕上がりと違う」と後悔するケースも少なくありません。床材の種類や施工方法をしっかりと検討せずに進めてしまうと、後で使い勝手が悪くなったり、追加の工事が必要になったりすることもあります。今回は、床板の張替えで後悔しないために、施工前に確認すべきポイントを紹介します。まず、床材の種類は慎重に選ぶ必要があります。フローリングには、無垢フローリング、複合フローリング、クッションフロアなどさまざまな種類があります。それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイルに合ったものを選ぶことが重要です。例えば、無垢フローリングは木の温もりが感じられ、高級感がありますが、湿気による収縮や膨張があるため、定期的なメンテナンスが必要です。一方、複合フローリングは耐久性が高く、掃除がしやすいというメリットがありますが、表面が傷つくと補修が難しいというデメリットもあります。また、施工方法も重要なポイントです。床板の張替えには、「全面張替え」と「上張り(重ね張り)」の2つの方法があります。全面張替えは古い床をすべて撤去するため、下地の補修もでき、長持ちする仕上がりになりますが、工事費用が高くなり、工期も長くなります。一方、上張りは既存の床の上に新しいフローリングを重ねる方法で、工期が短く、費用も抑えられますが、床の高さが上がるため、ドアや家具との兼ね合いを考慮する必要があります。施工前に確認しておくべき点として、「床の高さ」も挙げられます。特に上張り工法を選ぶ場合、床の高さが数ミリから数センチ上がることがあるため、ドアの開閉に支障が出ないか確認することが大切です。また、段差ができるとつまずく危険もあるため、特に高齢者がいる家庭では注意が必要です。床の色選びも、後悔しがちなポイントの一つです。フローリングの色によって部屋の印象が大きく変わるため、慎重に選ぶ必要があります。例えば、白やベージュなどの明るい色は部屋を広く見せる効果がありますが、汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。一方で、ダークブラウンやブラック系のフローリングは落ち着いた雰囲気を演出できますが、ホコリや傷が目立ちやすい傾向があります。