床板の張り替えは、家の雰囲気を変えるだけでなく、住み心地の向上にもつながる重要なリフォームです。しかし、適切な計画を立てずに施工を進めると、思わぬトラブルが発生し、後悔することになりかねません。まず、多くの人が後悔しがちなのが、「床材の選び方」です。フローリングには、無垢フローリング、複合フローリング、クッションフロアなど、さまざまな種類があります。無垢フローリングは自然な風合いが魅力ですが、湿気に弱く、メンテナンスが必要です。複合フローリングは、耐久性が高く手入れがしやすい一方で、表面が傷つくと補修が難しい場合があります。クッションフロアは防水性があり、キッチンや洗面所に適していますが、フローリングに比べると高級感に欠けることがあります。次に、「床の高さの変化」にも注意が必要です。上張り（重ね張り）工法を採用すると、既存の床の上に新しい床板を重ねるため、床の高さがわずかに上がります。これにより、ドアの開閉がスムーズにできなくなったり、家具のバランスが崩れたりすることがあります。張り替え後に問題が発生しないよう、事前に床の高さの変化を測り、必要に応じてドアの削り加工や家具の調整を行うことが大切です。さらに、「床の色選び」も失敗しやすいポイントの一つです。明るい色のフローリングは部屋を広く見せる効果がありますが、汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。一方、濃い色のフローリングは落ち着いた雰囲気を演出できますが、ホコリや小さな傷が目立ちやすくなります。実際に張り替えた後に後悔しないよう、自然光や室内照明の下で床材のサンプルを確認し、部屋の雰囲気に合う色を選ぶことが大切です。また、「工事スケジュールの確認不足」もよくある失敗の一つです。6畳程度の部屋なら1日〜3日で工事が完了することが多いですが、床の下地補修が必要な場合は、それ以上の時間がかかることがあります。リフォーム期間中は部屋が使えなくなるため、家具の移動や家族の生活に支障が出ないよう、事前にスケジュールを確認しておくことが重要です。最後に、「業者選びの失敗」も注意すべきポイントです。リフォーム業者によって施工の質や費用が異なるため、複数の業者に見積もりを依頼し、価格だけでなく施工内容や保証の有無を比較することが大切です。