『本質思考―MIT式課題設定&問題解決』
(平井 孝志/著)

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  • 著者プロフィール
  • 目次
 「頑張って考えて動いているものの、物事がうまく進まない」「出した答えの『スジが悪い』気がする」…これらは中堅ビジネスパーソンが抱えることが多い悩みだが、一方では正しい答えや意思決定を出し続け、成果をあげ続ける人がいる。

 著者によれば、この差は問題の「本質」から考えているか否かにある。本質とは「構造(モデル)× 因果(ダイナミズム)」のことで、目に見える「現象」だけ変えても、真の問題解決には到らないのだ。本書ではこうした本質から考える方法論を「本質思考」として解説する。

 本質思考は、著者がMIT(マサチューセッツ工科大学)で学んだ「システムダイナミクス」に、戦略コンサルタントとしての経験を踏まえ発展させたもので、(1)モデルを描く(2)ダイナミズムを読み解く(3)モデルを変える打ち手を探る(4)行動し、現実からフィードバックを得る、というステップからなる実践的なものだ。

 著者は戦略コンサルティングファーム大手のローランド・ベルガー執行役員で、慶應義塾大学特別招聘教授の平井孝志氏。一般論や現象の裏返しでしかない打ち手を抜け出し、スキルではない視座を身に付けるために、またシステムダイナミクスの入門書としても最適な一冊となっている。


著者:平井 孝志(ヒライ タカシ)
 ローランド・ベルガー 執行役員 シニア パートナー/慶應義塾大学特別招聘教授/早稲田大学ビジネススクール客員教授(2015年4月より就任予定)東京大学大学院理学系研究科修士課程修了。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローンスクールMBA。博士(学術)。ベイン・アンド・カンパニー、デル、スターバックス、ネットベンチャーを経て現職。
 製造業、商社など幅広い業界においてコンサルティングに従事し、グローバル戦略、新規事業開発・R&D戦略、営業・マーケティング戦略の立案・実行支援に関わる。経営戦略、マーケティング、ロジカルシンキングなどの企業研修も手掛ける。
Chapter1 人は意外に深く考えていない―本質思考を妨げる9つの思考のクセ
Chapter2 本質思考とは何か?―事象をモデルとダイナミズムから考える
Chapter3 本質思考のステップ1 モデルを描く―構成要素と関係を1枚の絵で表す
Chapter4 本質思考のステップ2 ダイナミズムを読み解く―モデルが生み出す結果を長い時間軸で捉える
Chapter5 本質思考のステップ3 モデルを変える打ち手を探る―レバレッジポイントを見つける
Chapter6 本質思考のステップ4 行動し、現実からのフィードバックを得る―実践の重要性と2つのケーススタディ
Chapter7 本質思考を身につけるためのトレーニング方法―毎日の積み重ねが思考のスピードと精度を高める

要約ダイジェスト

本質思考とは何か

 コンサルティングはもともと、複雑な問題を解決することが生業である。それゆえいつも私は、若手コンサルタントに対して「考えよう」とは言わず、「本質から考えよう」と言っている。なぜなら、ただ考えるだけではスジの悪い答えしか出てこないからだ。

 目先の情報や表層に囚われることなく、本質から考えようとする思考のアプローチを、本書では「本質思考」と呼ぶ。「本質とは何か」という問いに対して私が理解できたのは、MITに留学して、システムダイナミクスと出会った時だ。

 システムダイナミクスでは、

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