社会課題の解決・CSV

『グッドワークス!』
(フィリップ・コトラーほか/著)

社会貢献事業やボランティア活動などを行ってきた企業は多いが、これまでそれは本業には影響を及ぼさないところで行われることが多かった。しかし近年では、ソーシャル・ビジネス(社会課題の解決を目的としたビジネス)分野に注目が集まっているように、社会的な取り組みと業績の両者を伸ばしていく動きが世界的に広まってきている。

『仕掛学 ―人を動かすアイデアのつくり方』
(松村真宏/著)

「仕掛け」とは、人に「ついしたくなる」感情を起こさせ、人の行動を変化させる仕組みのことだ。例えば、ついゴミを投げ入れたくなるバスケットゴールのついたゴミ箱、つい並べ直したくなる統一された背表紙が書かれたコミック…、こうした事例を世界中から集め、その原理や発想法を体系化したのが、「仕掛学」(しかけがく:Shikakeology)である。

『水力発電が日本を救う』
(竹村公太郎/著)

再生可能エネルギーのなかでも、太陽光や風力、地熱発電に比べ、それほど目立たない存在の水力発電。だが、使い方によっては莫大な電力を産み出すことができる——。本書では、純国産で温室効果ガスを発生しない電力が、毎年 2兆円から 3兆円分も増加可能なことを解説、さらにこの豊かな電力が半永久的に継続でき、日本のエネルギー事情を一変させる可能性を明らかにする。

『日本の革新者たち』
(齊藤義明/著)

少子高齢化、財政などの社会課題が山積する今の日本に必要なのは、「雇用の創出」ではなく、「経営者の創出」である――野村総合研究所の未来創発センター2030年研究室 室長を勤める著者はそう考え、2012年より「革新者プロジェクト」を開始した。

『CSV経営戦略』
(名和 高司/著)

ハーバード・ビジネススクール(HBS)のマイケル・ポーター教授は、企業戦略の大家であり、「ファイブ・フォーシズ」や「バリュー・チェーン」などの著名なフレームワークも同氏の提唱によるものだ。そんなポーター教授が2011年、自らの経営理論の集大成として世に問うたのが、CSV(Creating Shared Value:共通価値の創造)戦略である。

『里海資本論―日本社会は「共生の原理」で動く』
(井上恭介、NHK「里海」取材班/著)

豊かな海産物の宝庫である瀬戸内海は、ほんの数十年前まで「赤潮」が頻発し、泳ぐこともままならなかった。そんな瀬戸内海を再生させたのが「里海」の思想だ。里海とは、人の手を適切に加え海を豊かにする運動であり、『里山資本主義』の共著者でもある著者 井上恭介氏は「里山資本主義」が”入口”、”出口”が『里海資本論』だと位置づける。

『世界はシステムで動く―いま起きていることの本質をつかむ考え方』
(ドネラ・H・メドウズ/著)

問題にはそれを生み出す「システム」があり、「システム」に着手しないと、根本的な問題解決はできない。本書では、システムから吐き出される「出来事」に惑わされず、物事の大局から解決策を導く「システム思考」が丁寧に解説される。著者ドネラ・メドウズ氏は、「システム・ダイナミクス」研究の第一人者にして、『世界がもし100人の村だったら』や『成長の限界』を著した思想家。

推薦者 小山龍介
顔画像

『カフェが街をつくる』
(入川 ひでと/著)

日本から、地域密着型のコミュニティが消えて行っているといわれて久しい。そんな中で著者の入川氏は、ダイエーを経てカフェプロデュースや街ブランディングなどに転じ、「ワイヤードカフェ原宿」、「TSUTAYA TOKYO ROPPONGI」、豊洲の「カフェ・ハウス」など、地域コミュニティのハブとなるカフェを次々に生み出してきた。

推薦者 宮内義彦
顔画像

『日本人を縛りつける役人の掟 ―「岩盤規制」を打ち破れ!』
(原 英史/著)

本書は、安倍内閣でも争点となっている、岩盤規制(岩盤のように強固な規制)について、「なぜそうした規制が作られ、守られているか」を平易に解説した一冊である。著者の原英史師は元霞が関のキャリアとして規制改革担当大臣補佐官を務め、その後も政策コンサルティング会社の代表としてさまざまな立場で「規制」や「既得権者」と向き合い、改革を進めてきた人物。

推薦者 山田 淳
顔画像

『里山資本主義―日本経済は「安心の原理」で動く』
(藻谷浩介、NHK広島取材班/著)

本書は、NHK広島取材班と地域エコノミスト・藻谷浩介氏による、新たな経済のあり方やライフスタイルを取材したドキュメンタリーである。過疎化が進む中国山地で、“マネー資本主義”の対極である“里山資本主義”が広がりつつあるという。