
『宗教対立がわかると「世界史」がかわる』
(島田裕巳/著)
諸外国に比して特定の宗教への帰属意識が低い日本人には理解しがたいかもしれないが、世界で起こる出来事の背後には、必ずと言っていいほど宗教的対立があるという。2022年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻も例外ではない。世界の出来事の本質を理解するためには、宗教対立について知る必要があるのだ。
諸外国に比して特定の宗教への帰属意識が低い日本人には理解しがたいかもしれないが、世界で起こる出来事の背後には、必ずと言っていいほど宗教的対立があるという。2022年2月に始まったロシアによるウクライナへの軍事侵攻も例外ではない。世界の出来事の本質を理解するためには、宗教対立について知る必要があるのだ。
世界史は、多くの国々の治乱興亡のストーリーでもある。なかには大国まで発展しながら滅びた国や、建国後すぐ地図から消えてしまった国もある。だが滅亡してしまった国についての情報は、一部有名国家以外あまり目にすることがない。そこで本書では、様々な背景を抱えながら消えていった国々の知られざる史実にスポットライトを当てる。
時代は「昭和」から「平成」、「令和」へと移り、その間、ビジネス環境はもちろん、教育制度も家庭環境も大きく変わった。その結果、いわゆる「昭和」的な率先垂範タイプのカリスマ型リーダーは少なくなり、共感や傾聴を軸にするサーバント型リーダーシップなど、リーダーシップの在り方にも変化が見られるようだ。
昨年来、米中貿易戦争がメディアに取り上げられない日はない。今後数十年の世界経済においては、米国が覇権を保ち続けるとも、中国やインドが台頭するとも言われている一方で、中国の景気減速傾向も明らかになりつつある。また、中国は尖閣諸島問題、南沙諸島や香港デモなど、東アジア全体の政治情勢にも大きな影響を与えている。
新聞・テレビ・インターネットなどで日々報道される「ニュース」。忙しさなどを理由に、日本の今後に大きく影響するテーマについてもつい読み流してしまうことも多い。だが、その出来事が「なぜ」起きたのかなど、歴史的背景を含めて見てみれば、より深い理解とともに、その先行きを見通すこともできるようになる。
フランス大統領顧問や欧州復興銀行の初代総裁などの要職を歴任し、「欧州最高の知性」と称されているジャック・アタリ氏が、なぜ「海の歴史」を著すのか疑問に思う人もいるかもしれない。しかし、実は人類の歴史上、政治、経済、軍事、文化、思想、テクノロジー等の重要な出来事はすべて「海」が舞台だったといっても過言ではない。
2018年度から、小学校でこれまで教科外活動とされた「道徳」が「教科」の1つに格上げされた。それに伴い、教授方法や評価方法、教えるべき価値観などについて議論が紛糾したのは記憶に新しい。だが、そもそも道徳とは何か、なぜ、そして何を学ぶべきか、なぜ学校で教わるのかなど、大人でも漠然としか理解できていないことも多い。
いまも世界を悩ませる紛争や対立、移民・難民問題、排外的なナショナリズムの勃興といった課題の多くは、「民族」の対立にその原因がある。各地の諸民族はそれぞれの歴史を有し、他の民族と互いに影響を与え合いながら世界史を形作ってきたが、本書は、人種や国民、民族という視点から、そんな壮大な世界史の流れを俯瞰した一冊だ。
江戸時代、諸藩は参勤交代や幕府の公共事業の費用を負担し、時に大洪水や凶作など自然災害に見舞われることもあり、莫大な借金を抱え込んでいた。その結果、武士の多くは日々の生活にも困るありさまだったという。貨幣経済が発展する中、苦しい経済状況にある藩政改革の推進役となったのが、藩主を含む多彩な財政家だ。
グローバリゼーションや労働力人口の減少、AIの台頭など日本企業を取り巻く環境は大きく変化しようとしている。明治維新による社会構造の大変化と開国による欧米列強の外圧など、日本の近代化も同じ状況であった。では当時の日本人たちはどのような難題にぶつかり、どうやった日本を近代国家として生まれ変わらせたのか。そこには多数のイノベーターたちの極めて優れた「創造的対応(creative response)」があったという。