東洋哲学

『人工知能のための哲学塾 東洋哲学篇』
(三宅陽一郎/著)

人工知能は人間のような「欲望」がない。また、生きることの喜びや苦しみも感じていない。このようにいわば「解脱」しているような人工知能に、人間らしさを埋め込むことはできるのか?本書はこのようなユニークな問いを掲げ、ゲームAI開発の第一人者として知られる著者が主宰した「人工知能のための哲学塾」の講演録の第二弾である。

『大人の道徳—西洋近代思想を問い直す』
(古川 雄嗣/著)

2018年度から、小学校でこれまで教科外活動とされた「道徳」が「教科」の1つに格上げされた。それに伴い、教授方法や評価方法、教えるべき価値観などについて議論が紛糾したのは記憶に新しい。だが、そもそも道徳とは何か、なぜ、そして何を学ぶべきか、なぜ学校で教わるのかなど、大人でも漠然としか理解できていないことも多い。

『現代の帝王学〔新装丁版〕』
(伊藤肇/著)

「帝王学」と聞いて、権謀術数の世界をイメージする方もいるかもしれない。しかし、本書でいう帝王学とは、政治の手練手管ではなく、古今東西変わらぬ人間の本質への深い洞察に基く、「人間学」である。本書は、多くの政財界人の指南役をつとめた陽明学者・安岡正篤に師事し、自らもジャーナリストとして多くのリーダーたちと直に接した伊藤肇氏が、その帝王学のエッセンスを説いた一冊だ。

『最高の戦略教科書 孫子』
(守屋淳/著)

『孫子』は約 2500年前に完成した兵法書だが、国内外問わず、孫正義やビル・ゲイツといった著名経営者からスポーツの名監督と呼ばれる人たちまで強い影響を与えてきた。それは、『孫子』の著者とされる孫武の生きた過酷な時代が、先の見えない現代のビジネス環境に通ずる「方向性の感覚」と「競争状態での原理原則」を教えてくれるからである。

『ハーバードの人生が変わる東洋哲学』
(マイケル・ピュエットほか/著)

「東洋哲学」ときいて「古臭い」と感じる方も多いかもしれない。だが、東洋哲学は近代合理主義的な発想を覆し、今後の社会を生き抜くためのカギとなる可能性を秘めている。実際に、今ハーバードの若きエリートたちが「東洋哲学」に注目しており、著者の一人、ピュエット教授の古代中国思想の講義は、絶大な人気を誇っているという。

『リーダーの究極の教科書 論語』
(皆木和義/著)

儒家の祖である孔子が遺した『論語』は、2,000年以上にわたり、東アジア全域で読み継がれてきた。日本でも、聖徳太子が十七条憲法の冒頭で『論語』の一節を引用したのを皮切りに、上杉謙信、徳川家康、渋沢栄一など、多くの歴史上のリーダーたちの行動規範とされ、現代でも愛読書に挙げる経営者は多い。

『世界最高の処世術 菜根譚』
(守屋 洋/著)

『菜根譚』は中国・明代末期にに洪自誠(応明)によって書かれ、処世訓の名著、経営者の必読書として多くのビジネスリーダーの座右の書としても挙げられている。菜根(菜っ葉などの粗食)は、かみしめれば味わい深いという故事に由来する書名の通り、短い文章のなかに本質的な人間洞察を見つけることができる中国古典の傑作である。そんな菜根譚のエッセンスを、中国古典学の大家である守屋洋氏がわかりやすく解説しているのが本書だ。

推薦者 小笹芳央
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『論語と算盤』
(渋沢栄一/著)

「日本資本主義の父」渋沢栄一氏は、日本初の銀行である第一国立銀行(現在のみずほ銀行)をはじめ、生涯で約500社に及ぶ日本を代表する企業の設立に関わった。本書では氏が生涯を通じて目指した「企業の利潤と道徳を調和させる」という哲学が記されている。このビジネスにおける利益追求を「算盤(そろばん)」、仁義道徳を「論語」としてたとえたものが書名となっている。

推薦者 税所篤快
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『人生の王道-西郷南洲の教えに学ぶ』
(稲盛 和夫/著)

本書は、現代を代表する名経営者として数えられる稲盛和夫氏の経営哲学の原点である西郷南洲(隆盛)の遺訓集『南洲翁遺訓』から、稲盛氏自身がその教えを紹介し、解説を加えた一冊。稲盛氏は「敬天愛人」に代表される西郷隆盛の教えを「人生の王道」として、自らの経営に活かしてきたという。

推薦者 小山龍介
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『もういちど読む山川倫理』
(小寺聡/編)

高校教科書として使用されている山川の『現代の倫理(改訂版)』を、一般読者向けに編纂し直した一冊。「教科書」という形で、古代から現代までの東洋・西洋の主要な思想家たちの、思想・生涯・著書などが歴史を追ってわかりやすく解説されている。哲学的思想の起源、西洋の近現代哲学、日本の思想、現代の倫理的諸課題の4章で構成され、思想史の大きな流れをつかむことができる。