
『だから僕たちは、組織を変えていける』
(斉藤徹/著)
テクノロジーは人々の生活だけでなく、生き方や働き方の価値観にも影響を与えてきた。社会構造も重厚長大産業中心から IT産業中心に変化し、組織のあり方も大きく変わり、その中では、20世紀のように、ただひたすら数字を追っていく管理中心のマネジメントスタイルでは時代遅れになりつつある。
テクノロジーは人々の生活だけでなく、生き方や働き方の価値観にも影響を与えてきた。社会構造も重厚長大産業中心から IT産業中心に変化し、組織のあり方も大きく変わり、その中では、20世紀のように、ただひたすら数字を追っていく管理中心のマネジメントスタイルでは時代遅れになりつつある。
ビジネスパーソンにおける30代は、キャリアの重要な分岐点になる。20代での経験を踏まえ、さらに成長を求めることもできれば、仕事への慣れから、ある意味手を抜きつつ働くこともできるからだ。「経営のプロフェッショナル」として知られる本書の著者も、「ビジネスリーダーとして成功できるかどうかは、30代で決まる」と断言する。
ビジネスを進める上で、ロジカルシンキングの重要性は様々に説かれている。だが、どんなにロジック上正しくても、相手に行動してもらえなかったりする経験は誰しもあるはずだ。その理由の大部分は、「相手の共感を得られていない」からだ。理論上は正しいことでも、相手が気持ちの部分で共感できなければ合意には至りにくいのだ。
コロナ禍を機に、リモートワークが急速に浸透した。通勤がなくなったことや、時間の融通を利かせやすいことなど、多くの人がメリットを享受する一方で、デメリットも徐々に明らかになりつつある。その1つが、コミュニケーションの問題だ。やはりオンラインのみでは良好な信頼関係を新たに構築したり維持したりすることが難しいのだ。
働き方改革や人員削減、コロナ禍によるリモートワークの推進など、近年中間管理職であるマネジャー層の負担は増え続けている。しかし日本企業の多くのマネジャーは、実務能力や成果を評価されて昇格したのであって、マネジメント適性によって昇格したわけではない。また、マネジメントの研修は実務研修より圧倒的に少ない。
規模を問わず、組織を効果的に機能させるためには、リーダーの存在が非常に大きい。リーダーはメンバーを育てるだけでなく、重要な方向性を決める決断を迫られる。それゆえ、その重責に悩みや迷いが伴うことも多い役割である。本書は、そんなリーダーに対して、組織のためにすべきことや、あるべき姿、磨くべき資質を具体的に指し示す。
日本ではここ数年、多様な働き方の実現のためリモートワークが推進されてきたが、期せずして起こった新型コロナウィルス禍によって、リモートワーク経験者が飛躍的に増えた。一方で、従来の仕事の進め方ではうまくいかず、どうやってリモートチームで仕事を進め、マネジメントすべきか悩んでいるという声も多く聞かれるようになった。
直近のコロナ禍において、多くの企業が急遽、在宅勤務・テレワークへの対応を迫られた。また近年の潮流として、企業には性別、年代、LGBT、外国人、障碍者などの人材の多様性(ダイバーシティ)、育児や介護との両立といった働き方の多様性がより求められるようになってきている。
小嶋千鶴子氏は、イオングループ創業家の 岡田卓也氏(現イオングループ名誉会長)の実姉であり、戦後家業の呉服店「岡田屋」からイオンへの飛躍を人事・組織戦略からサポートし続けた人物である。本書は好評を博した小嶋氏の評伝『イオンを創った女』の実践編として、その教えをQ&A形式で再現した一冊だ。
近年、女性の働き方が多様化している。これまでは、大別すれば、プライベートより仕事を最優先する「バリキャリ」と、家庭を優先しながらできる範囲で働く「ゆるキャリ」の2種類が主だったと言われているが、最近増えているのが、家庭や子育てを大事にしながら、仕事を通じた貢献や自己成長なども目指す「フルキャリ」だ。