書評『世界の非ネイティブエリートがやっている英語勉強法』
(斉藤 淳/著)

  • 目次
  • 著者プロフィール
Prologue 「英語、今度こそ! 」というあなたに…
Chapter 1 世界の非ネイティブエリートは英語をどう学んでいるのか?
Chapter 2 世界の非ネイティブエリートがやっている【発音習得法】
Chapter 3 世界の非ネイティブエリートがやっている【単語習得法】
Chapter 4 世界の非ネイティブエリートがやっている【文法習得法】
Chapter 5 世界の非ネイティブエリートがやっている【最強の英語勉強法】
Chapter 6 世界の非ネイティブエリートは英語を「勉強」しない
Epilogue イェールを辞めた私が、英語塾をはじめた理由
著者:斉藤 淳
英語塾「J Prep斉藤塾」代表。元イェール大学助教授。元衆議院議員。1969年山形県生まれ。上智大学外国語学部英語学科卒業、イェール大学大学院博士課程修了(Ph.D.政治学)。イェール大学助教授、高麗大学客員教授などを歴任。2012年、アメリカより帰国し、東京・自由が丘にて中学・高校生向けの英語塾を起業。「自由に生きるための学問」を理念に、第二言語習得法の知見を最大限に活かした効率的なカリキュラムで、生徒たちの英語力を高め続けている

書評レビュー

「イェール大学」式英語習得法

今回ご紹介するのは、イェール大学元助教授であり、現在、英語学習塾を経営している著者による、「非ネイティブ」ビジネスパーソンが最短距離で英語を習得するためのメソッドが解説された一冊です。

本書の著者である斉藤淳氏が助教授を務めていたイェール大学には、MBAなどを取得するために海外から様々な留学生がやってきます。

その中にはもちろん英語に関して「非ネイティブ」の留学生もいるのですが、イェール大学で1年過ごせば、英語の映画について、内容の約7割が理解できるまでに英語能力が向上するとのこと。

これはイェール大学の学生向け英語習得プログラムが非常に優れているからだと著者は述べています。日本の大学と比較すると、例えば、東京外国語大学で教えられている言語数が28であるのに対して、イェール大学では50以上の言語が教えられているそうです。

また、多くの日本の大学と異なり、外国語教育の専門家が授業を担当し、教育プログラムが大学として組織的に整備されていることが大きなポイントとなっています。

このように、英語習得プログラムが充実しているイェール大学で助教授を務めていた著者自身も、実は「非ネイティブ」でした。そのため、著者は「非ネイティブ」が英語習得するために必要な方法を知り尽くした人物でもあるのです。

本書では、このイェール大学式の英語習得法をベースにしながら、「非ネイティブ」である日本人が最短で英語を習得できるような学習法がコンパクトにまとめられています。

英語習得を最短距離で学ぶには「動画」を活用すべし

現在日本で主流の英語習得法である、「文法」と「単語」から「文章」を理解し、「状況」を理解する方法は、19世紀言語学の考え方(旧時代の学習方法)であり、効率的に英語を学習する方法ではないと著者は語っています。

一方、現在、世界で主流の英語習得方法は、これとは逆に、目の前に存在する「状況」にフォーカスを当てるというものです。

『目に見える状況を補助輪にしながら、とにかく言葉をそのままインプットするという学び方は、実は子どもが母語を覚えるときに普通にやっている手順です。』

これにぴったりとあった学習方法は、ずばり英語の「動画」を見ること。イェール大学でも積極的に動画をプログラムに活用しているようです。加えて、動画とセットで単語や文法を覚えることで、実際にこれらが使われるシチュエーションをイメージしやすくなり、英語習得のスピードを加速させるのです。

『さらに重要なのは、動画を使って「状況」から得た知識は、理解度においても定着度においても、学校教育のような「お勉強」を圧倒的に上回るということです。』

動画を使った英語学習法が良いという話を耳にしたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、本書ではその背景と具体的な手法が、プロの語学教育者の観点からしっかりと解説されていますので、自信をもってこの学習法を採用することができるのではないでしょうか。

まとめと感想

本書では、グラマー、リスニング、スピーキング、ライティングなどを上達させるためのメソッドが紹介され、章の最後に、著者が実際に確認して良いと思った参考書が挙げられているのも特徴になっています。

参考書も入門編から中・上級者向けのものが紹介されており、また、実力を高める観点から、日本語参考書だけではなく、英語参考書についてもその特徴とともに紹介されています。

時間をかけずに最短で英語を身につけることを目標とした一冊ですので、特に多忙なビジネスパーソンにぴったりの一冊と言えそうです。

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