書評『京大アメフト部出身、オールジャパン4度選出の組織変革コンサルタントが見つけた 仕事でもスポーツでも成長し続ける人の「壁をうち破る方法」』
(安澤 武郎 (/著)

  • 目次
  • 著者プロフィール
まえがき
第1章 常識の壁に挑む
第2章 アクションの壁に挑む
第3章 スキルの壁に挑む
第4章 「仕事のやり方」の壁に挑む
第5章 コミュニケーションの壁に挑む
第6章 情熱の壁に挑む
著者:安澤 武郎
組織変革コンサルタント
ペネトラ・コンサルティング株式会社代表取締役
久遠義塾(中高生向けの人間育成塾)塾長
一級建築士

1974年滋賀県生まれ。京都大学工学部卒業後、鹿島建設に勤務。大学時代はアメリカンフットボールで学生日本一を2回経験。うち1回は、社会人王者を破り日本チャンピオンを勝ち取っている。個人としても、鹿島建設時代までを含め、オールジャパンに4度選出されている。
その後、チームの「実行力支援」に特化した国際的コンサルティングファームで組織変革手法を習得し、創業100年超・社員数1000人規模のクライアント企業への出向も経験。アメリカンフットボール部の組織づくりのノウハウを活かし、「挑戦し続ける組織」への進化を推進している。2012年に独立し、ペネトラ・コンサルティング株式会社を設立。組織変革コンサルタントとして、中高生向けの人間教育から新規事業の立ち上げ支援を含め、「壁を破らせるプロフェッショナル」として、さまざまな活動を展開中。

書評レビュー

本書は、京大アメフト部出身でオールジャパンに4度選出された「アスリート」出身であるにも関わらず、畑違いの組織変革コンサルタントとして現在活躍している著者による、「挫折」や「困難」を乗り越えるための仕事術や思考のフレームワークを紹介した一冊です。

著者は、京大アメフト部で学生チャンピオンになり、その後、社会人リーグの強豪・鹿島ディアーズで活躍した人物であり、アメフト選手の個人として最高の栄誉であるオールジャパンにも4度選出されているアスリートです。

その後、組織変革で有名な国際的コンサルティングファームに転身し独立、現在は代表として自身の会社を経営しています。

この経歴だけ見ると、華麗なる転身に見えてしまいますが、筆者曰く、「挫折」し、「壁」に当たることの連続だったそうです。

「挫折」が人を成長させる

アメフトでは靱帯断裂の大怪我を負い引退、引退後は、鹿島建設で設計士として働くもアメフトに集中していたために同期に水をあけられてしまう、転職したコンサルティングファームではマネジメント経験の不足からプロジェクトの進行に四苦八苦する・・・。

このように、苦労しながらも、著者がアスリートから畑違いのコンサルタントとして活躍できるようになった理由、それは「挫折を乗り越える方法」を知り、「挫折」を乗り越える度に成長してきたからに他なりません。

著者もいろいろなシーンで活躍するビジネスパーソンから影響を受けてきたそうですが、「挫折を乗り越えて、次に進むことができる人には、共通点のようなものがある」と考えるようになったそうです。

『挫折を乗り越えることができる人は、自分を阻む壁に直面したとき、「考え方」を変え、それを乗り越えるための「仕組み」をつくり、それにしたがって「行動」しています。』

本書では、この壁を乗り越えて次に進むための「考え方」、「仕組み」、そして「行動」が、アメフトやビジネスで実際に著者が経験してきたエピソードを交えながら、元アスリートらしく熱く解説されています。

この書評では、『アクションの壁に挑む』から印象に残ったものをご紹介します。

アクションの壁に挑む ~成功率6割で行動する~

何か新たな挑戦をしたいときに、諦める大きな原因となるのが「アクションの壁」です。

皆さんも、何か新しいことを始めようとしたときに、事前に情報を収集するなどされると思うのですが、著者は「多くの人が100点を目指しすぎて、身動きがとれなくなっている」と考えています。

『正解のない問題に正解を求めてはダメです。この世の中で、答えが保証されているものなど、テストの解答以外にはないのですから。』

これは、実際にビジネスをされている皆さんならば、共感できる部分も多いのではないでしょうか。だからこそ、著者は、「成功率6割で行動する」ことを勧めているのです。

『ある程度いけると思ったら、一歩踏み出した方がいい。最初から成功する条件が、すべてそろっていることはありません。私は「成功率が6割を超えると思ったら、行動せよ」と言っています。計画通りに進めばよし。そうでなければ、その時に修正して方向転換し、ゴールに向かって近づいていけばよいのです。』

著者は、「留まるリスクと変わるリスク」という表現を用いて、どちらが大きいかは決断するときは分からないとも述べています。

しかし、「自分の選択を正解にしよう」という強い意志を持つことが重要だ、という著者の言葉はとても印象に残りました。

まとめと感想

アメフト出身の著者らしく、アメフトのエピソードも多数紹介されているのですが、そこから得た経験を実際のビジネスシーンにどう活かすのかが、分かりやすく紹介されています。

また、紹介されている仕事術はシンプルながら、どれも著者の熱意が感じられるものばかりですので、ぜひご一読ください。

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