書評『ビジネスで一番大切なしつもん』
(松田 充弘/著)

  • 目次
  • 著者プロフィール
第1章 しつもん力基礎講座
第2章 しつもん力を上げる「技術」
第3章 効果的な質問のつくり方
第4章 実践編 しつもん営業術
営業力を劇的にアップさせる「七つの法則」
第5章 ビジネスを成功に導く
「魔法の質問マンダラチャート」
せるふくえすちょん
著者:松田充弘
 質問家。しつもん経営研究所代表、一般財団法人しつもん財団代表理事、「魔法の質問」主宰、日本メンタルヘルス協会公認カウンセラー。カウンセリング・コーチングの理論をベースに、自分自身と人に日々問いかけるプロセスを集約し、独自のメソッド「魔法の質問」を開発。
また企業向けには「しつもん経営」メソッドを開発。しつもんに答えるだけで売り上げが上がる、社内のコミュニケーションが劇的に変わると、日本各地そして海外からも導入の依頼が後を絶たない。ボランティアで全国の学校を訪問して行う「魔法の質問の授業」をライフワークにしている。著書に『しつもん仕事術』(日経BP社)、『起きてから寝るまでの魔法の質問』
(サンマーク出版)、『子どもが「やる気」になる質問』(PHP研究所)などがある。

書評レビュー

ビジネスコミュニケーションスキルをあげるための「しつもん術」とは?

筆者「松田充弘」氏は、しつもん経営研究所の代表を務め、「質問家」の第一人者として有名な人物です。「質問家」とは、読んで字のごとく「しつもんを投げかけること」を仕事にしているのですが、筆者は、「しつもん」の重要性をこう説きます。

「しつもんを日常的に使っていると、仕事や人生における課題や問題が解決され、的確な意思決定を迅速に行えるようになり、行動が変わっていきます。」

この「しつもん」には2種類あり、相手に対する「しつもん」と自分に対する「しつもん」に分類できると筆者は説きます。

相手に対する質問:
「私はビジネスの成否を決める要因の6~7割は人間関係が占めていると考えます。人間関係が良好になると自ずと仕事も人生も充実します。

顧客との関係性を構築していくのに、しつもんは絶大なパワーを発揮します。つまり、しつもんは「相手との関係性」を構築するための最強の武器なのです。」

自分に対する質問:
「仕事やプライベートで何か課題があるとき、自分にしつもんを投げかけていくと、真の問題点、やるべきこと、やらなくてもいいこと、行動や意思決定を邪魔しているもの、邪魔しているものを取り除く方法などが整理され、解決のための筋道が目の前に現れます。(中略)しつもんは、自分の中にある答えにあなたを導いてくれるのです。」

本書『ビジネスで一番大切なしつもん』では、この「しつもん」をつかってビジネスで成果を上げる方法を紹介した一冊となっています。

しつもん営業術~営業力をアップさせる7つの法則

筆者は、営業活動の目的は、顧客の抱えている様々な課題を解決し、役に立つことであり、提供するサービスや商品はそのためのツールに過ぎないと述べています。

そして、「しつもん」力を身につけると顧客さえ気づいていない真のニーズを探り当て、最適な提案をすることが可能になり、その結果、顧客は「価格が高くても買ってくれる」ファンになると解説しています。

実際に商談がうまくいったケースを振り返ってみると、実は無意識のうちに、この考え方に沿った営業を行っていた、と思い当られる方も多いのではないでしょうか。

筆者は、商談の成功にあたって、もっとも越えなければならないハードルは、「不信」(あなたのことが信用できない)だと述べています。このハードルを乗り越え、顧客と信頼関係を築くための方法として、筆者は、「営業力をアップさせる7つの法則」を挙げています。

「営業力をアップさせる7つの法則」
①ご縁の法則
②ゴリヤクの法則
③わかちあいの法則
④おすそわけの法則
⑤ありがとうの法則
⑥引き寄せの法則
⑦宇宙の法則

詳細な内容は本書にゆずりますが、本書ではこの法則を実現するためのセルフクエスチョンをドリル形式で、各法則8つずつ用意しています。

このドリルは、相手に対する「しつもん」をどう効率的に行うのか、自分自身に「しつもん」する、という趣旨で設問されているように見受けられます。

まとめと感想

内容自体は、平易な言葉を用いて解説されているため、非常にわかりやすく、ともすれば「そんなことは知っているよ」とおっしゃる方もいるかもしれません。

しかし、70%以上の企業が、社員のコミュニケーション能力に何かしらの問題があると本書で紹介されているように、この当たり前のことができていないのも事実なのだと思います。

本書で解説されていることは、実行しようと思えば明日からでも実行できる内容も多く、コミュニケーションの本質をついたドリルも紹介されていますので、社内外問わず、コミュニケーションについて悩まれている方にピッタリの内容だと思います。

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