issue failure#2

 特集では毎回旬のテーマやビジネスパーソンが押さえておくべきテーマの必読書を「超ダイジェスト版」でご紹介。本特集では、手痛い失敗を題材にした良書をまとめました。人や組織はなぜ失敗してしまうのか、どうすれば失敗を乗り越えて復活できるのか、ビジネスパーソン必読のヒントが詰まった5冊です。(#1 はこちら)
『HARD THINGS』 <要約を読む>

『HARD THINGS』
<要約を読む>

(1)『HARD THINGS』ベン・ホロウィッツ/著:
 ベンチャーキャピタリストのベン・ホロウィッツ氏のHARD THINGS(困難)をいかにして乗り越えたのか、傍目には「失敗」でも著者は精神的・肉体的に極限状態のなかそれを乗り越えていきます。

 成功と失敗を分けたものは何だったのか。その根本にあるのは、シンプルな「苦闘を愛する」精神だという。前半では著者の壮絶な体験が綴られたいわば”実践編”、後半ではそこから得た教訓がいわば”理論編”としてまとめられ、連続起業家、投資家として説得力のあるアドバイスが展開されています。
 

『会社が消えた日』 <要約を読む>

『会社が消えた日』
<要約を読む>

(2)『会社が消えた日』大西康之/著:
 三洋電機は経営危機により、主力事業が切り売りされ、本体自体も買収され上場廃止、サンヨーブランドも消えた。このように会社が解体されていくプロセスのなか、旧経営陣は何を考えたのか。

 そして、10万人の社員たちは、会社が消えるという苦しみの中で、何を考え、それを乗り越えていったのか。逆境を迎えた組織に関わる人々の人生を克明に描き切ったビジネスドキュメンタリーとして、あらゆる立場のビジネスパーソンに希望を与えてくれるはず。
 

『カウントダウン・メルトダウン』 <要約を読む>

『カウントダウン・メルトダウン』
<要約を読む>

(3)『カウントダウン・メルトダウン』船橋洋一/著:
 東日本大震災をめぐる福島原発事故を深掘りすることは、国策の是非、事故対応、情報共有、危機管理など様々な意味での「失敗」を深掘りする作業でもあると言えます。

 本書では膨大な数に上る関係者への緻密な取材とデータにもとづき、原発事故の真相に迫っています。東電、現場、保安院、官僚、政治家、被災地、そして米政府関係者まで、圧倒的な情報を見事に整理、組織やシステムの戦後最大の失敗事例として多くの示唆を浮かび上がらせた一冊。必読です。
 
 

『小山昇の失敗は蜜の味』 <要約を読む>

『小山昇の失敗は蜜の味』
<要約を読む>

(4)『小山昇の失敗は蜜の味——デキる社長の失敗術』小山昇/著:
 数多くの失敗を文字通り糧として、優良企業をつくりあげた株式会社武蔵野社長の小山昇氏の失敗の数々を余さず語った一冊。著者の”失敗の歴史”は、金額的にもバラエティ的にも普通の人が束になっても敵わないほど。

 それゆえ、そこから得られた教訓は貴重です。本書では社員のインタビューも交えて失敗が悪いもの、という固定観念を解きほぐし、上手に失敗する(させる)方法がわかりやすく説かれています。起業・新規事業や新たなチャレンジをしようとしている方、失敗を恐れない組織作りを目指す方にお薦めです。
 

『マクドナルド 失敗の本質』 <要約を読む>

『マクドナルド 失敗の本質』
<要約を読む>

(5)『マクドナルド 失敗の本質』小川孔輔/著:
 近年、大幅な赤字に苦しむ日本マクドナルド。外食の雄と呼ばれた同社の経営と現場に何が起こっているのか、本書では創業者 藤田田氏と、業績V字回復を成し遂げた原田泳幸氏の戦略から、現在の業績低迷の要因に迫ります。

 各種データから丁寧に検証され、陳腐化するFCというビジネスモデルモデルなどの本質に切り込んでいるため、飲食業や店舗型ビジネスに携わる方以外にも非常に参考になる一冊となっています。