2022 11月

『考えよ、問いかけよ―「出る杭人材」が日本を変える』
(黒川 清/著)

現在、日本が政治や経済、IT技術、産業、教育などの各分野で海外に差をつけられていることが明らかになりつつある。過去の大きな成功体験が障壁となり、欧米だけでなく、中国や台湾、韓国といったアジアの国々にも抜き去られているのが現状なのだ。そんな中で、今日本人や日本企業に求められる行動とは何なのか。

『今さらだけど、ちゃんと知っておきたい「意思決定」』
(佐藤耕紀/著)

人生は、思考を巡らせて「こうしよう」と決める意思決定の連続である。そして、意思決定においては、ただ決めればよいのではなく「賢い判断」「正しい選択」が求められる。とはいえ、意思決定には大変な労力を使うため、つい感覚的に判断してしまったり、先入観に引っ張られてしまったりすることも多い。

『ブランドカルチャライズ』
(久保山浩気、川崎訓/著)

現在、海外市場で苦戦する日本ブランドは多い。高品質を売りにできた過去とは違い、ブランディングの重要性が増していることがその一因である。海外市場を突破するためには、現地の消費者の「知覚」、つまり文化や感性を理解し、受け入れてもらえるような形にブランド表現を調整する「ブランドカルチャライズ」が求められるのだ。

『世界最先端の研究が導き出した、「すぐやる」超習慣』
(堀田秀吾/著)

ビジネスやプライベートにおいて、やるべきことを後回しにしてしまったり、やる気が起きるまで無為な時間を過ごしてしまったことは誰しも経験があるはずだ。そこで本書ではやる気、モチベーションが起きない原因を脳の仕組みや進化心理学から解き明かし、世界中の最新研究から「すぐやる」ための習慣とテクニックを解説。

『真説 老子―世界最古の処世・謀略の書』
(高橋健太郎/著)

孔子の教えと対比して語られることが多い『老子』。孔子が倫理や道徳といったリーダーとしての教えを説いた一方で、『老子』は「無為自然」「道」「知足」といった言葉に象徴されるように平和で深淵な哲学というイメージが強いが、実はそれは誤解であり、『老子』は「処世術・権謀術数の書」として理解できることをご存知だろうか。

『ウイルスと共生する世界―新型コロナアウトブレイクに隠された生命の事実』(フランク・ライアン/著)

新型コロナウイルスの流行以前から、人類ははしか、スペイン風邪(新型インフルエンザ)、HIV、SARSなど様々な感染症のパンデミック(世界的流行)と闘ってきた。ではこれらの原因となるウイルスとはそもそも何か。本書では、生物と非生物(化学物質)の間に位置すると言われ、いまだ生命科学上の議論があるウイルスの本質に迫る。

『いつもよりラクに生きられる 50の習慣』
(藤本梨恵子/著)

仕事や人間関係でのトラブル、SNSの発達によるコミュニケーション疲れ、お金や将来への不安感や孤独感など、現代人を取り巻くストレスは多い。こうしたストレスを取り除くにあたっては、他人や環境はすぐには変えられないため、自分の心や考え方に気づき、変えてゆくことが効果的となる。その際、役に立つのが心理学の知見だ。

『運動脳』
(アンデシュ・ハンセン/著)

現代社会はストレス社会だと言われ、現代人は仕事や人間関係のトラブル、お金や将来の不安など、大小様々なストレスにさらされている。そのため、ストレスによる疾患の二大療法である投薬やセラピーなどが盛んにおこなわれている。だが、ここに副作用のリスクがない効果的な対処法がある。それが本書のテーマである「運動」だ。

『2025年日本経済再生戦略―国にも組織にも頼らない力が日本を救う 』
(成毛眞、冨山和彦/著)

バブル崩壊以来、日本経済は低迷し、回復の兆しや明るい展望が描きづらい状況が続いている。その要因として、人口減少や社会保障費の増大などがよく知られている。さらに本書で指摘されるのが、企業・国民のマインドセットや産業構造自体に「昭和の負の遺産」が居座り続けていることだ。だが政策に期待していては手遅れになる。