2017 3月

『なぜ、日本人は考えずにモノを買いたいのか?』
(松下東子ほか/著)

東日本大震災やアベノミクス、今後迎える超高齢化社会への不安など、日本の経済環境や日本人の生活価値観が大きく変化するなか、消費傾向も変化している。本書はそうした最新の消費者像や消費スタイルを、野村総合研究所(NRI)が約20年間行ってきた時系列大規模調査「生活者 1万人アンケート調査」から明らかにした一冊だ。

『STRONGER ―「超一流のメンタル」を手に入れる』(ジョージ・S・エヴァリーJr. 博士ほか/著)

アスリートやビジネスパーソン、アーティストなどの中には、高い能力を持ちながらそれほどの成果を上げられていない人がいる。逆に、逆境やプレッシャーに強く、どんな状況でも自分の力を発揮して成功をつかむことができる人もいる。両者の違いはどこにあるのか?本書では、多数のインタビューや研究成果から、その秘密に迫っている。

『富国と強兵 地政経済学序説』
(中野剛志/著)

21世紀に入り、リーマン・ショックやユーロ危機、ロシアのクリミア侵攻、中国の野心的行動、イギリスのEU離脱、トランプ大統領の就任など、世界の政治経済分野で予測不可能な事態が多発している。これは、冷戦終結以来アメリカが中心となって推進してきた自由主義的グローバリズムのほころびと捉えることもでき、こうした事象を俯瞰的に理解するための新たな社会科学が、本書で提唱される「地政経済学」だ。

『マネジメントとは何か』
(スティーブン P. ロビンズ/著)

ネジメントの手法を説く書籍は多いが、個人的な経験に基づいていたり、根拠が希薄な内容の本もまた多い。本書『マネジメントとは何か』は、そうした裏付けのない「マネジメントの迷信」を排し、人間行動や組織行動学の研究成果から、マネジメントに効果的だと実証されている内容を、専門用語を使わずに解説した一冊だ。

『アメリカ海軍が実戦している「無敵の心」のつくり方』
(マーク・ディヴァイン/著)

日頃、自分に対して「何か物足りない」「もっとできるはずだ」と思いながらも、なかなか行動を変えられないと嘆く方は多い。そこで本書では、アメリカ海軍特殊部隊「ネイビー・シールズ」でも行われている身体・精神・魂のトレーニングを 5つのセクションに分け、ビジネスパーソンが活用できる形で伝授。高いレベルで目標を完遂する「無敵の心(Unbeatble Mind)」を身に付ける手法を解説する。

『実践型ビジネススクールに学ぶ問題解決思考トレーニングブック』
(大前研一ほか著)

本書は問題解決思考力を磨くための実践書である。題材は、大前研一氏が学長を務めるビジネス・ブレークスルー大学の人気プログラム「Real Time Online Case Study(RTOCS®)」。これは古い事例ではなく、「現在進行形の経営課題」に対して、「もしあなたが〇〇社の最高責任者ならばどうするか?」を考えていくものである。

『ビジネス現場で役立つ 経済を見る眼』
(伊丹敬之/著)

本書は「複雑な数式を使う学問」といった経済学が持たれがちな固いイメージを払拭する経済学入門書である。「なぜ景気は変動するのか?」「日本経済はどうすれば復活できるか」といった素朴な疑問を丁寧に解き明かすことで、経済の中の「人間臭い面」を読み取る「経済を見る眼」を養うことができる。

『プロフェッショナルが実践している営業の哲学』
(高野孝之/著)

セールストークや雑談など、営業のスキルやテクニックを紹介する本は多く、それぞれ参考になる点も多分にある。だが、小手先のテクニックを磨くだけでは何かが足りないと感じている方も多いのではないだろうか。日本 IBMで最年少営業部長を務め、現在は多くの企業のセールス・マネジメントコンサルティングを行っている著者の高野孝之氏によれば、トップの成績を残す一流の営業マンは皆、「営業の哲学」を持っている。

『最後の資本主義』
(ロバート・B・ライシュ/著)

イギリスの EU離脱、トランプ政権の誕生など、世界的に反グローバリズムや既存政治への不満が噴出している。では、その本質的な原因は何か。本書では、オバマ元大統領のアドバイザーも務めた経済学者が、アメリカの貧富二極化の実相と、資本主義の基礎である「自由市場」のメカニズムがいかに歪められてしまっているかを明らかにする。

『リッツ・カールトンが大切にする サービスを超える瞬間』
(高野登/著)

高いサービスレベルで世界中で評価されている高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン」。本書は「感動」を生み出すそのホスピタリティの秘密に元日本支社長が迫った一冊。実際にあった感動的なエピソードを多数紹介しながら、リッツ・カールトンのクレド(理念や価値観)、人材育成、ブランド戦略などが具体的に解説されている。