時事・政治経済

時事・政治経済に関するビジネス書籍の要約・書評の一覧です。
経済学から日本・グローバルの未来予測、シェールガスなど話題のテーマまで、
新刊とロングセラーからおすすめの本をまとめています。

新着

『大人の道徳—西洋近代思想を問い直す』
(古川 雄嗣/著)

2018年度から、小学校でこれまで教科外活動とされた「道徳」が「教科」の1つに格上げされた。それに伴い、教授方法や評価方法、教えるべき価値観などについて議論が紛糾したのは記憶に新しい。だが、そもそも道徳とは何か、なぜ、そして何を学ぶべきか、なぜ学校で教わるのかなど、大人でも漠然としか理解できていないことも多い。

『教養として知っておきたい 「民族」で読み解く世界史』
(宇山 卓栄/著)

いまも世界を悩ませる紛争や対立、移民・難民問題、排外的なナショナリズムの勃興といった課題の多くは、「民族」の対立にその原因がある。各地の諸民族はそれぞれの歴史を有し、他の民族と互いに影響を与え合いながら世界史を形作ってきたが、本書は、人種や国民、民族という視点から、そんな壮大な世界史の流れを俯瞰した一冊だ。

『軌道―福知山線脱線事故 JR西日本を変えた闘い』
(松本創/著)

2005年4月に発生し、乗客と運転士107名が死亡、562人が重軽傷を負う未曽有の惨事となったJR福知山線脱線事故。本書は、被害者感情や責任追及の思いを封印し、異例とも言える加害企業との共同検証を呼びかけた一人の遺族の 13年間の「軌道」を描いたノンフィクションだ。

『チャヴ 弱者を敵視する社会』
(オーウェン・ジョーンズ/著)

イギリスのマスコミでは、サッカー選手のデイビッド・ベッカムや歌手のシェリル・コールら労働者階級出身の著名人が、「チャヴ(労働者階級を侮蔑する言葉)」とくり返し馬鹿にされているという。1979年のサッチャー政権の誕生から、トニー・ブレアなどニュー・レイバー(「新しい労働党」を目指す労働党の一派)時代を経て現在に至るまで、労働者階級への敵視と攻撃が広がり続けているのだ。

『デジタルエコノミーはいかにして道を誤るか―労働力余剰と人類の富』
(ライアン・エイヴェント/著)

テクノロジーの進化によるデジタル革命は、ロボットへの仕事の置き換えやシェアリングエコノミーの浸透など、社会に次々と変化をもたらしている。その結果、これまで存在してきた様々なものの価値が薄れたり、逆に高まったりしているが、今、その価値が高まっていると言われているのが「ソーシャル・キャピタル」だ。

『ベーシックインカムへの道―正義・自由・安全の社会インフラを実現させるには』(ガイ・スタンディング/著)

経済のグローバル化と新自由主義の拡大、IotやAIなどテクノロジーの進化により、社会の中で大きな不平等と不正義が生まれている。こうした状況の下、特に2007~08年の世界金融恐慌をきっかけに、旧来の社会保障に代わる「ベーシックインカム(BI)」への関心が高まっている。BIとは、個人に対して、無条件に、定期的に、少額の現金を配る制度のことで、2016年には導入の是非をめぐり行われたスイスの国民投票も記憶に新しい。

『日本再興戦略』
(落合陽一/著)

日本の人口減少と少子高齢化は停滞する経済とあわせて、ネガティブに語られることが多いテーマだ。しかし本書の著者であり、テクノロジーやアート、教育などの分野の最前線で活躍し、メディアアーティスト、筑波大学学長補佐・准教授、ピクシーダストテクノロジーズ CEOなど多くの肩書を持つ落合陽一氏によれば、日本の人口減少は“稀有な大チャンス”だ。

『お金2.0―新しい経済のルールと生き方』
(佐藤航陽/著)

ビットコインに代表される仮想通貨などのフィンテック(金融×テクノロジー)、シェアリングエコノミー(共有経済)や評価経済、ベーシックインカムの議論など、近年お金や経済のあり方が大きく変化しつつある。その潮流にはどんな意味があるのか、そしてこれから何が起こるのか、それが本書のメインテーマだ。

『大前研一 2018年の世界~2時間でつかむ経済・政治・ビジネス、今年の論点~』

本書は『大前研一ビジネスジャーナル』特別編として、2017年の世界の「経済」「政治」「ビジネス」動向から「2018年の世界」を予測、企業と個人がどう対処すべきかを説いている。大前氏は 、2017年は世界の「潮目が変わった年」であり、同時に日本が長期衰退することが明確になった年であるとする。

『社会保障クライシス―2025年問題の衝撃』
(山田謙次/著)

日本は世界的に見て、社会保障制度が充実しており、かつ税金も比較的安い国だ。だが、日本社会の安定性を担保してきた側面もあるこの2つの特長は、間もなく両立がむずかしくなるという。その要因は、高齢化社会に伴い社会保障負担額が急増すること、そして社会保障を支える財源確保の問題だ。本書では、高水準を維持してきた社会保障がこうした要因から、あとわずか10年、2025年頃には立ち行かなくなることを警告している。