ビジネス書書評・要約一覧

『巨大システム 失敗の本質―「組織の壊滅的失敗」を防ぐたった一つの方法』

通信ネットワークや電力網、交通システムなど、現代の生活は複雑かつ相互依存的な多くのシステムによって成り立っている。そして、そうしたシステムが予期せぬ出来事やヒューマンエラーによって簡単に崩壊してしまうことも近年明らかになってきた。本書は、組織を含む複雑なシステムの壊滅的失敗にメスを入れ、その原因と対策を示した一冊だ。

『KGBスパイ式記憶術』
(デニス・ブーキンほか/著)

新しい知識やノウハウを身に付ける場合など、記憶力は学生時代のみならず、ビジネスでも役立つ。こうした記憶力を命懸けで磨かなければならないのが諜報員、すなわちスパイの世界である。本書では、そんなスパイ式の記憶術、しかもロシアで諜報部員養成にも使われているという本物のテクニックを解説した一冊だ。

『アマゾンエフェクト!―「究極の顧客戦略」に日本企業はどう立ち向かうか』(鈴木康弘/著)

アマゾン・エフェクト(効果)、あるいはアマゾン・ショックとは、米 IT企業アマゾンの各種業界への進出により、多くの企業が苦境に追い込まれていく現象を指す。アメリカでは 2017年の玩具販売大手トイザらスの破綻、高級食品スーパー、ホールフーズ・マーケットのアマゾンによる買収など、アマゾン・エフェクトを象徴するような出来事が続いている。

『ビジネスマンに経営学が必要な理由』
(陰山孔貴/著)

「大学で学んだことは、社会に出てからあまり役立たない」、「経営学部や MBA(経営学修士)で学んだことが、実際のビジネスシーンでは使えない」といった意見を聞くことは多い。あるいは「大学で勉強する意味が見出せない」という学生もいるかもしれない。だがそれは、少し視野の狭い見方かもしれない。

『サピエンス異変―新たな時代「人新世」の衝撃』
(ヴァイバー・クリガン=リード/著)

人類の身体は、数百万年の間ゆっくりと進化してきたが、産業革命以降の環境の変化によって急速な変化が起こっているという。特にここ数十年のデジタル革命による変化は急速で、私たちの身体は適応しきれずに様々な障害を起こしている。オフィスワークの増加による腰痛や、カロリーの過剰摂取による糖尿病患者の増加はそのわかりやすい例だ。

『メモの魔力』
(前田 裕二/著)

ふとした瞬間にアイデアが浮かんだものの、メモを取らなかったために忘れてしまった、というもどかしさは誰もが一度は経験するのではないだろうか。メモにはそうした「忘れ防止」の効果ももちろんあるが、本書ではさらに、目標実現や思考を深めるといった、より広く強力な効果を持つメモの力を解き明かす。

『鎌倉資本主義』
(柳澤大輔/著)

“面白法人”を掲げる上場企業「カヤック」をご存じだろうか。創業以来鎌倉に本社を置き、アプリや Web制作などを主力にするユニークな IT企業だが、近年では鎌倉を拠点とする複数の企業有志で地域団体「カマコン」を立ち上げるなど、地域活性化にも取り組んでいる。本書はそんなカヤックが提唱する“鎌倉資本主義”を現在進行形で伝える一冊だ。

『そろそろはじめる親のこと』
(大澤 尚宏/著)

現在、日本では年間約 10万人が「介護離職」で職場を離れている。離職すれば収入は激減するうえに、復職できる割合も高くないという。超高齢化社会を目前に、誰にとっても他人事ではない問題だが、特に働き盛りで、親の介護問題をじっくり考えているという人は少ないだろう。本書はそうした人が「親のこと」を考えるきっかけとなる一冊だ。

『HUMAN+MACHINE 人間+マシン―AI時代の8つの融合スキル』
(ポール・R・ドーアティほか/著)

昨今「AI」の文字をメディアで見ない日はない。主にその論調は「AIが人間の仕事を奪う」という脅威論が多いが、本書ではそうした見方を脱して、いかにAIと協働するか、に主眼を置くべきだと主張する。つまり、AIを人間を置き換えるものではなく、人間の能力を拡張・増幅してくれるツールとして捉えなおすのだ。

『0秒経営―組織の機動力を限界まで高める「超高速PDCA」の回し方』
(星崎尚彦/著)

近年の「メガネスーパー」の再生劇をご存じだろうか。メガネやコンタクトレンズの販売でピーク時には 540店舗、売上高 380億円を誇ったメガネスーパーは、JINSや Zoffなど低価格路線の新興 SPA(製造小売)メーカーに押され、8期連続赤字、倒産寸前まで追い込まれていた。そこから驚異的V字回復を成し遂げたのが本書の著者 星崎尚彦氏だ。