ビジネス書書評・要約一覧

新着

『不道徳な見えざる手』
(ジョージ・A・アカロフ、ロバート・J・シラー/著)

いつの時代にも、人の弱みや勘違いなどにつけこみ、欲しくもないものを買わせるような詐欺師は存在してきた。本書の原題にある「Phishing」は「fishing」に由来し、日本でもフィッシング詐欺という言葉でも使われている「釣り行為」のこと。なお「Phool」は「fool(愚か者)」に由来する「カモ」の意である。本書は、釣り師とカモの事例から、戦後の「新自由主義」やアダム・スミスの主張した「見えざる手」の限界を指摘し、現代経済を読み解く意欲作だ。

新着

『日本一元気な現場から学ぶ 積極的障がい者雇用のススメ』
(賀村研/著)

現在日本には 800万人を超える障がい者がいるという。その中にはもちろん働くことが厳しい人もいるが、障がいの程度が軽度で、一般企業において十分に働くことができるレベルの人もいる。しかし、障がい者に対する一般的な認識は「支援される側」というものであり、多くの企業はその常識を拭えないでいる。本書はそんな思い込みに一石を投じ、障がい者への正しい理解と雇用を促進する1冊だ。

『デザインの次に来るもの』
(安西洋之、八重樫文/著)

近年、経営における「デザイン」の可能性が評価され、デザイナーの考え方やプロセスを体系化した「デザイン思考」にも注目が集まっている。しかし欧州の経営とデザインの最前線では「デザイン思考」に加え、「デザイン・ドリブン・イノベーション」という考え方が両輪として存在し、EUのイノベーション政策の中にも組み込まれているという。そしてその中核にあるのが「意味のイノベーション」というアプローチだ。

『2020年人工知能時代 僕たちの幸せな働き方』
(藤野貴教/著)

昨今、人工知能(AI)に関するニュースや記事を毎日のように目にする。その中には、「シンギュラリティ(2045年には人工知能が全人類の知性を追い越すという考え方)」や、「AIに代替される仕事一覧」など、不安を掻き立てるものも多い。また、AIをうまく使いこなせ、という言説もあるが、では具体的に我々はどうすればいいのかという疑問に答えるものは実は少ない。本書は、そうした疑問に丁寧に答えてくれる一冊だ。

『上司・同僚・部下を味方につける 社内営業の教科書』
(高城幸司/著)

「社内営業」というと、「根回し」「ゴマすり」「社外で通用しない」といったネガティブなイメージを思い浮かべる方も多いはずだ。だが、社内営業の巧拙で、仕事の成果や出世に大きな差がつくこともまた事実である。そこで本書では、仕事の成果を高めるだけでなく、社内の人間関係も良好になる社内営業の考え方やテクニックを解説する。

『1万人の人生を見たベテラン弁護士が教える「運の良くなる生き方」』
(西中務/著)

弁護士として多数の人々の人生の浮沈を見てきた著者によれば、運の良い人、そして運が悪い人は、確かに存在するという。例えば、私たちは悪賢いことをして成功している人を見て、あまり道徳観念と成功は関係がないのだと思う。しかし、我々は成功している姿しか目にしないが、多数の「失敗者」も訪れる弁護士の目からは、悪事をして手に入れた成功の多くは、決して長続きしないと言えるという。

『自分が信じていることを疑う勇気』
(長谷川雅彬/著)

自由でオリジナリティある発想がしたいと願う人は多いが、一方で、これまでの常識や自分が信じていることを疑い、壊すのは勇気がいる行為だ。これまで自分が築き上げてきたものまで崩壊してしまうかもしれないからだ。しかし著者によれば、常識や自分の信じているものを壊せば、これまで見えなかった多くの新たな可能性に気づき、さらに、それまでの経験はその可能性を追求するために活かしていける。

『残念な経営者 誇れる経営者』
(山田修/著)

近年、不祥事や後継者争い、経営不振による買収などで世間を騒がせる企業が増えている一方で、長期的に成長を続ける企業、鮮やかな V字回復を実現した企業もまた存在する。本書は、そうした 2016年にニュースで話題となった企業を率いた経営者のどこが間違っていたのか、またどこを見習うべきかを解説した一冊だ。

『江部康二の糖質制限革命』
(江部康二/著)

炭水化物抜きダイエットが注目され、外食産業などでも「糖質制限」メニューが登場するなど、「糖質制限」市場が拡大している。本書は10年以上前から糖質制限の有用性を唱えてきた第一人者である医師・江部康二氏が、糖尿病、肥満、高血圧などの生活習慣病やがん、アレルギーやアルツハイマー病まで、様々な予防効果が期待できるという「糖質制限食」の効果や「ケトン体」など最新動向も網羅した最新の知見をまとめた一冊だ。

『大前研一ビジネスジャーナル No.13』
(デジタル・ディスラプション時代の企業経営)

本書はその第 13弾として、「デジタル・ディスラプション時代の企業経営」と題し、テクノロジーによって既存業界を破壊する「デジタル・ディスラプション」を踏まえた経営戦略と最新の事例を特集している。 デジタル・ディスラプションはあらゆる業界・業種に起こり得るが、その代表例として、タクシー業界に大打撃を与え、今や世界的自動車メーカーに匹敵する時価総額を誇る Uberが挙げられる。ただし、中国や日本では対抗するサービスの存在などにより、Uberはそれほど猛威を振るっていない。本書ではこのようにデジタル・ディスラプションを起こす側、起こされた側の両面から、デジタル・ディスラプションの本質を探り、有効な戦略を解説する。