『孫正義の参謀 ソフトバンク社長室長3000日』
(嶋 聡/著)

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  • 目次
 ソフトバンクと孫正義氏の直近10年は非常にダイナミックなものであった。ボーダフォン買収から、政界を巻き込んだ「光の道」構想、東日本大震災における100億円の寄付。そして、再生可能エネルギーやアジア・スーパーグリッド(モンゴルからの電力をアジア全域へ送電)への注力、スプリント社買収による米国通信事業への進出。

 さらに、直近では、投資した中国アリババ社の上場により、巨額の含み益を得たことも話題を呼んでいる。ソフトバンクはこれまでどのように行動し、今後世界へどう打って出るのか。本書は8年に渡って孫正義氏の「参謀」であるソフトバンク社長室長を務めた著者が間近から見た、まさに「ソフトバンク」正史と呼べる内容となっている。

 著者の嶋聡氏は、松下政経塾卒業生で民主党国会議員を3期勤め、「郵政解散」で落選したのち、ソフトバンク社長室長に転じた人物。桁外れのスケールを持つ孫社長の構想を、自身の人脈もフルに活用して実現していく姿が臨場感ある筆致で描かれている。リーダーや、軍師・参謀的な役割を目指したい読者にとって、大いに示唆に富む一冊。


著者:嶋 聡(シマ サトシ)
ソフトバンク顧問。1958年岐阜県生まれ。名古屋大学経済学部卒業。松下政経塾第2期生。政経塾卒塾後、塾の指導塾員、研究所長、東京政経塾代表を務める。1996年より衆議院議員に当選、3期9年を務める(新進党→民主党)。民主党では、菅直人、鳩山由紀夫、岡田克也三代表の補佐役を務める。2005年、郵政解散による総選挙で落選。
 政界からビジネス界へのトップランナーになることをめざし、孫正義社長を補佐するソフトバンク社長室長に就任。「孫正義の参謀」「懐刀」などと呼ばれる。2014年4月より同社顧問。東日本大震災復興支援財団評議員、東洋大学経済学部非常勤講師などを兼務。著作に『政治とケータイ』(朝日新書)、『「大風呂敷経営」進化論』(PHP研究所)。
ソフトバンク社長室長、8年3000日
第1部 携帯事業への参入と「光の道」構想
ケータイ三分の計(2006年3月~5月)
大勝負に賭ける(2006年10月~08年7月)
NTTとの対決(2006年3月~09年4月)
「光の道」構想―大いなる企て(2009年10月~10年1月)
光の道、公約へ(2010年2月~9月)
光の道、通じず(2010年8月~11年3月)

第2部 自然エネルギーへの挑戦
孫正義、「狂」となる―3月22日、福島へ(2011年3月)
神の意志あり―再生エネルギー特別措置法(2011年4月~12年7月)
ユートピアから現実へ―アジア・スーパーグリッド(2012年9月~13年8月)

第3部 アメリカ市場への大躍進
アメリカ市場参入の決断(2012年10月)
ワシントン大偵察(2012年10月~12月)

要約ダイジェスト

1兆円への道はイノベーションの連続

 2014年5月7日、ソフトバンクは決算説明会の席上で、米スプリントの買収もあって売上高が6兆7,000億円に達し、ついに営業利益が1兆円を超えたと発表した。

 営業利益が1兆円を超えた会社は、日本経済史上で三つしかない。NTT、トヨタ自動車、そしてソフトバンクである。私が入社した2005年度のソフトバンクの売上高は1.1兆円、営業利益は前年の254億円の赤字から623億円の黒字にやっと転じたところであった。

 私の社長室長としての歴史的使命は、ソフトバンクを「やんちゃなベンチャー企業」から「ちょっと大人のソフトバンク」に進化させ、

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