『現場論―「非凡な現場」をつくる論理と実践』
(遠藤功/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 企業において、多くのビジネスパーソンは「現場」と少なからず関わりがあり、「現場で人は育つ」「現場百遍」など現場重視の格言にも事欠かかない。しかし、現場とは何か、どうすれば「現場」を強くできるのかはそれほど科学されておらず、「現場」と「本社」の対立などの問題も多い。

 数百もの現場に通った著者によれば、「非凡な現場」は約10%程度に過ぎず、「平凡な現場」と「平凡以下の現場」が約9割を占めるという。圧倒的な競争力を誇る「非凡な現場」は、「価値創造主体」「業務遂行主体」「人材育成主体」としての顔に加え、「知識創造主体」としての特性を持つ。

 本書においては、デンソー、ヤマト運輸などの大手企業から知られざる優良企業までの事例から、「知識創造主体」に進化し、イノベーションを生み出す強い現場となるための理論と実践手法が説かれている。15万部のロングセラーとなった『現場力を鍛える』から10年を経た成果がまとめられ、現場から経営を強化したい経営者、現場マネジャーなどに必読の内容である。

著者:遠藤 功(エンドウ イサオ)
早稲田大学ビジネススクール教授。株式会社ローランド・ベルガー会長。早稲田大学商学部卒業。米国ボストンカレッジ経営学修士(MBA)。三菱電機株式会社、米系戦略コンサルティング会社を経て、現職。早稲田大学ビジネススクールでは、総合経営、オペレーション戦略論を担当し、現場力の実践的研究を行っている。
また、欧州系最大の戦略コンサルティング・ファームであるローランド・ベルガーの日本法人会長として、経営コンサルティングにも従事。良品計画社外取締役、ヤマハ発動機社外監査役、損保ジャパン日本興亜ホールディングス社外取締役、日新製鋼社外取締役、コープさっぽろ有職者理事を務める
第1部 現場と現場力の「正体」を突き止める―論理編
・第1章 現場とは何か
・第2章 競争戦略論と組織能力
・第3章 現場力とは何か
・第4章 「非凡な現場」をつくる
・第5章 「合理的な必然性」とは何か
第2部 「非凡な現場」をどのようにつくるか―実践編
・第6章 現場力を進化させる道筋
・第7章 「合理的な仕組み」とは何か
・第8章 ナレッジワーカーを育てる
・第9章 経営者の役割

要約ダイジェスト

現場とは何か

 松下幸之助、本田宗一郎、豊田喜一郎といった戦後の偉大な経営者たちは、ことごとく現場を尊重し、現場の力を最大限に引き出す経営に力を注いだ。

 現場という言葉は、あまりにも当たり前すぎて、そもそもそれが何を意味するのかをあまり深く考えることはない。しかし、現場の「正体」を探るため現場を分解していくと、現場がもつ3つの「顔」が浮かび上がってくる。

「価値創造主体」としての現場:
 ひとつめの顔は「価値創造主体」としての現場である。担うべき役割や機能は異なっていても、

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