- 本書の概要
- 著者プロフィール
東日本大震災後の復興支援などにも利用され、メディアでも多く取り上げられた「クラウドファンディング」をご存じの方も多いだろう。クラウドファンディングとは、不特定多数の個人(クラウド)から資金調達(ファンディング)をする仕組みのことであり、現在世界で急速に普及している。
日本ではこれまでクラウドファンディングは資金調達側のメリットが着目されることが多かったが、資金提供者側からみても、社会性が高く、利回りもよい投資商品としての側面も持っている。
本書では、日本のクラウドファンディング黎明期から活躍する著者が、「寄付型」「購入型」「融資型」などの基礎知識から、「1万円」からでも参加できる高利回り投資商品としての魅力までわかりやすく解説されている。
また、2015年4月解禁予定の、未上場会社の株式を取り扱う「株式型クラウドファンディング」についても詳しく解説され、クラウドファンディングを網羅的に理解するのに現時点ではベストな入門書である。投資家的観点からはもちろん、より多様な資金調達手段を検討するスタートアップ、中小企業関係者にとっても役立つ一冊となっている。
著者:大前和徳(おおまえ・かずのり)
クラウドバンク株式会社 代表取締役社長。1968年生まれ。北海道大学経済学部卒業後、北海道拓殖銀行を経て、英国ランカスター大学マネジメントスクール(MBA)に留学。欧州留学中に勃興するインターネットの革新性に注目し、帰国後の2001年よりネット金融に携わる。SBIグループにてネット銀行設立プロジェクトをはじめ、幅広いネット金融事業に関わり、2009年より金融ベンチャーにてソーシャルレンディングの事業を統括。
2013年2月、日本クラウド証券代表取締役に就任(現任)し、2014年10月より現職。日本証券業協会「非上場株式の取引制度等に関するワーキンググループ」委員(2013年~2014年)。マサチューセッツ大学MBA非常勤講師(Global Enterprise and Competitionコース担当)。
第1章 世界中で勃興するクラウドファンディング
第2章 クラウドファンディングの市場規模と5分類
第3章 融資型クラウドファンディング
第4章 株式型クラウドファンディング
第5章 金融の民主化が始まった
第2章 クラウドファンディングの市場規模と5分類
第3章 融資型クラウドファンディング
第4章 株式型クラウドファンディング
第5章 金融の民主化が始まった
要約ダイジェスト
クラウドファンディングとは何か
クラウドファンディングとは、「インターネットを通じて、不特定多数の個人から小口のお金を集め、お金を必要とする個人や企業・団体に提供する仕組み」のことである。
「クラウドファンディング」という言葉自体は新しいが、「不特定多数の人たちからお金を集めて、お金を必要とする人に提供する」仕組み自体は、実は金融の原始的なビジネスモデルである。
それゆえ、クラウドファンディングは、インターネットの登場によって、高度に専門化された金融の仕組みが先祖返りしたものともいえる。そして、
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