『沈みゆく帝国』
(ケイン岩谷ゆかり/著)

 

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  • 著者プロフィール
  • 目次

2011年、アップルを世界的企業に成長させた経営者、スティーブ・ジョブズが死去した。カリスマ的リーダーを失ったアップルは今後どうなるのか。偉大なリーダーの死から2年、新体制となったアップルの歩みと苦闘を追い、今後どのような道を行くと思われるのかを描いたのが本書である。

ジョブズの生前からアップルに注目していた元ウォール・ストリート・ジャーナル誌の敏腕ジャーナリストが、綿密な取材をもとに書きおこした迫真のドキュメンタリーであり、クリエイティブな企業経営とは何か、イノベーションの意味とは何かについて深く考えさせられる。ひとつの時代を築き上げた企業の記録として、多くのビジネスパーソンが刺激的なストーリーとして読むことができるだろう。


著者:ケイン岩谷ゆかり
ジャーナリスト。1974年、東京生まれ。ジョージタウン大学外交学部(School of Foreign Service)卒業。父の仕事の関係で3歳の時に渡米、シカゴ、ニュージャージー州で子ども時代を過ごす。10歳で東京に戻ったものの、15歳で再び家族とメリーランド州へ。大学3年の時に1年間上智大学へ逆留学したが、その後アメリカへ再び戻る。アメリカのニュースマガジン、U.S. News and World Reportを経て、ロイターのワシントン支局、サンフランシスコ支局、シカゴ支局で勤務後、2003年末に特派員として東京支局に配属。通信業界、ゲーム業界などを担当。2006年にウォール・ストリート・ジャーナルへ転職。東京特派員としてテクノロジー業界を担当。2008年にサンフランシスコに配属、アップル社担当として活躍。スティーブ・ジョブズの肝臓移植など数々のスクープを出したのち、本書執筆のために退職。
出版:日経BP社

序章 かつて私は世界を統べていた
第1章 去りゆくビジョナリー
第2章 ジョブズの現実歪曲
第3章 CEOは僕だ
第4章 在庫のアッティラ王
第5章 皇帝の死
第6章 ジョブズの影と黒子のクック
第7章 中国の将軍と労働者
第8章 アップルの猛獣使い
第9章 Siriの失敗
第10章 アンドロイドに水素爆弾を
第11章 イノベーションのジレンマ
第12章 工員の幻想と現実
第13章 ファイト・クラブ
第14章 きしむ社内、生まれないイノベーション
第15章 サプライヤーの反乱
第16章 果てしなく続く法廷闘争
第17章 臨界に達する
第18章 米国内で高まる批判
第19章 アップルストーリーのほころび
第20章 すりきれていくマニフェスト
終章2013年11月

要約ダイジェスト

アップルはジョブズ、ジョブズはアップル

2011年10月5日、アップルの共同設立者の一人スティーブ・ジョブズはすい臓がんのため死去した。56歳の若さだった。彼の死は、アップルという会社に試練が訪れたことも意味していた。ビジョンを持ったリーダーが去っても、偉大な会社は偉大なままでいられるのか。世界中が、不振の兆しがないかどうかを注視していた。

すでにかなりの期間、後継となる経営陣が会社を切り盛りしていたが、それでも、先行きが大変であろうことは皆よくわかっていた。アップルの新CEO、ティム・クックは自制心が強い人物として知られている。

しかし、ジョブズの追悼スピーチをした日、アップルの損失について語った彼の声は震えていた。「彼はクリエイティブな天才、反逆者、独創的な人、最も偉大なCEO、史上最高のアントレプレナーなどと言われました。これは全てが正しいです。しかし、

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