『2015年~世界の真実』
(長谷川慶太郎/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 本書では、東アジアで最強の発言力を行使してきた中国が、いよいよ崩壊寸前の危機に直面している、と指摘している。そのとき日本はどうなるのか。日本を取り巻く世界状況は今後どうなっていくのか。一見、関係のなさそうな各国の動きが、著者の視点や持論によって一つの繋がりを持ち始め、これらの疑問に答えを見出す。

 また、多くの日本人が悲観している日本の今後についても、希望を与える内容となっており、バラバラに見えた世界の各地域での出来事が、実は大きな流れを意味している、という著者の予測は大胆ながら説得力がある。激動する世界情勢を乗り切るためのツールとしても、教養としても大いに参考になる内容となっている。

著者:長谷川 慶太郎
 国際エコノミスト。1927年、京都府生まれ。大阪大学工学部卒業。新聞記者、証券アナリストを経て、1963年から評論活動を始める。以後、優れた先見力と分析力で常にに第一線ジャーナリストの地位を保つ。1983年、『世界が日本を見倣う日』(東洋経済新報社)で第3回石橋湛山賞受賞。
第一章 日本経済は着実に成長する
第二章 迷走してもアメリカは強い
第三章 「中国崩壊」も備えあれば憂いなし
第四章 朝鮮半島統一と茨の道
第五章 EU、ロシア、そして中東
終 章 2015年、日本の課題
推薦者コメント
eiji watanabe square渡邉 英二<SMBC日興証券株式会社 顧問>
1976年、日興證券株式会社(現SMBC日興証券)入社。フロント、ミドル、バックの幅広い部門を担当、2008年に代表取締役社長、2013年に代表取締役副会長、2014年より現職に就任。(>>推薦書籍一覧

「2014年~世界の真実」に続く、著者の2015年の世界情勢見通しである。前作同様、丹念な実地調査や幅広い人脈等を活かして収集された情報を独特の視点で分析している。著者のものの見方・考え方は旗幟鮮明であり、平易で大変説得力がある。経験豊富な投資家としての視点も見逃せない。

推奨読者:
 世界の大きな流れや方向感を一気呵成に読み進んで掴みたいという方にお勧めする。記載事項は具体性があり、新鮮な発見が多い。他の識者の見通しなども点検して判断材料を増やしていただければと思う。(渡邉英二)

Check Point

  • 2015年にかけて日本経済は着実に成長する。消費税増税も間違った政策ではなく、安倍首相のトップセールスや成長戦略への取組みも成果をあげつつある。
  • アメリカは唯一の基軸通貨米ドルと軍事力を背景に底堅い強さを維持する。また、シェールガス革命が、製造業復活や失業率改善を底上げする。
  • 30兆元といわれる「シャドーバンキング」などにより、「中国が危ない」ことが世界の経済人の共通認識となりつつある。アメリカは中国の「内乱」を想定し準備を整えつつある。

要約ダイジェスト

終結に向かう東アジアでの「冷戦」

 いま日本が直面しているのは、東アジアでの「冷戦」が終結するプロセスにある流れが生んだ状況である。具体的に言うなら、中国がいよいよ崩壊寸前の危機に直面し、事実上の”植民地”としてきた「北朝鮮」を放棄した。

 今年に入って北朝鮮は対日接近路線を強力に推進している。日朝政府間交渉の推移を見れば、北朝鮮の姿勢の変化の大きさは一目瞭然といえる。その背景には、東アジアで「冷戦が終結」するという国際情勢の激動が存在する。

 日本では「冷戦」は1991年、「ソ連崩壊」で終結したという主張が主流となっているが、この主張は誤りだ。「冷戦発生時の政治体制」が残っている限り、

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