- 本書の概要
- 著者プロフィール
著者は東京大学卒業後に総務庁に入庁。沖縄開発庁振興局調整係長や内閣官房(中央省庁再編基本法準備室)主査、内閣府参事官補佐等を歴任した後に総務省を退職し、2006年に合併後初の武雄市長選挙にて当選。現在まで武雄市民病院や武雄市図書館・歴史資料館の運営管理の民間委譲を推進するなど改革派として知られている。
著者:樋渡 啓祐
1969年佐賀県武雄市生まれ。武雄市長、日本ツイッター学会会長。’93年東京大学経済学部卒業後、総務庁に入庁、大阪府高槻市・市長公室室長への出向などを経て、総務省大臣官房秘書課課長補佐を最後に、同省を退職。’06年、佐賀県武雄市長選に立候補。現職市長を大差で破り、全国最年少市長として注目を浴びる。テレビドラマ『佐賀のがばいばあちゃん』のロケ誘致、レモングラス、いのしし肉などの特産品化、及びその販売促進、おばあちゃんボーカルグループ『GABBA』をプロデュースし上海万博公演を実現させるなどユニークなアイディアを連発し、武雄市の活性化に貢献する
第二章 官邸から大阪へ
第三章 最年少市長と佐賀のがばいばあちゃん課
第四章 医師会というパンドラの箱
第五章 リコール、そして全面戦争!
第六章 武雄から風を起こす

途上国における子ども達に、映像を用いた教育支援を行うプロジェクトを発足。2014年、世界銀行におけるイノベーションチャレンジにて最優秀賞に選出。東洋経済オンライン「新世代リーダー50人」選出。(>>推薦書籍一覧)
僕が18歳のころから尊敬する創造的破壊と一点突破の武雄市長 樋渡さんの名著です。沖縄に左遷され、ばあちゃんに泡盛をぶっかけられるどん底からスタートする冒険譚。
高槻、武雄市と舞台は移りながらも樋渡さんのイノベーションへの積極的な姿勢には本当に感動します。リオデジャネイロのコパカバーナビーチでこの4月に読み返して、改めて大好きなイノベータ―だ!と尊敬の念を新たにしました。
推奨読者:
・出る杭として左遷されそうな人、辺境、逆境で戸惑いながらも突破口を探している人
・イノベーション、make a difference したいビジネスパーソンの方々
要約ダイジェスト
最年少市長と佐賀の”がばいばあちゃん課”
平成17年の年末、出向先の高槻市から市長に誘われたり、大阪副知事の話をもらっていたりしたにもかかわらず、僕はそれらをすべて投げ打ち出身地ながら選挙地盤のまったくない武雄市に戻ってきた。推薦者である稲富県議の指示のもと選挙活動をはじめたが、当然誰も僕のことなど知らず、けんもほろろの扱いである。
僕の最初のミニ集会に集まってくれた聴衆は知り合いがたったの3人。最初の1ヵ月はどこで集会を開いても聴衆が10人を超えることはなかった。しかし前回選挙では現市長を応援したという有力者H氏がなぜかサポーターについてくれ、高校時代の友人たちも応援に集まってくれた。
状況は厳しいままだったが、僕自身のやる気が萎えることはまったくなく、なぜか楽しかった。沖縄で学んだ「なんくるないさ?」精神がいつの間にか僕の中にしっかりと根付いていたのだろう。よけいなことを考えている暇があるなら、ほんの1ミリでも前に進むしかない。
「武雄には何も魅力がない」とみんなが平気で口にし、子どもたちが