- 本書の概要
- 著者プロフィール
ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長である柳内正氏が、家業の紳士服店をカジュアルウエアのトップ企業「ユニクロ」へと急成長させるまでの歴史と数々の失敗体験を率直に綴った一冊。
空前のフリースブーム、そしてブームから一転してのユニクロ叩き。その時、柳井氏は何を考え、どのように行動したのか。本書においては、柳井氏のユニークな経営哲学、ユニクロの試行錯誤特に数々の失敗を通した学びが惜しみなく披露される。
今なお失敗を恐れず、果敢に挑戦をし続ける柳井氏の「生きた経営論」を知ることで、読者が行き詰まり思い悩んだときの打破のきっかけとなるようにとの柳井氏の願いがこめられた一冊である。
著者:柳井 正
1949年山口県生れ。(株)ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長。早稲田大学政経学部経済学科卒。父親の経営する小郡商事に入社後、’84年にカジュアルウエアの小売店「ユニクロ」第一号店を広島市に出店。同年社長に就任。’91年、社名をファーストリテイリングに。’98年の原宿出店でフリースの大ブーム。’99年、東証一部上場。’05年11月には同社を持ち株会社に移行させ、海外のブランドなども傘下に収めるグループ企業へ
出版:新潮社
1.家業からの脱皮(会社とは? ユニクロの急成長とは?…ほか)
2.挑戦と試行錯誤(商売人から経営者へ 経営計画を作る…ほか)
3.急成長からの転換(ブランド確立の夢を果たすため原宿出店 フリースを手がける…ほか)
4.働く人のための組織(マニュアル人間の限界 店長は会社の主役だ…ほか)
5.失敗から育てる次の芽(フリースのインターネット販売 フリースの成功につながる「失敗に学んだこと」…ほか)

東京大学在学中、当時最年少となる七大陸最高峰制覇を実現。マッキンゼー・アンド・カンパニーを経て、株式会社フィールド&マウンテンを設立。東洋経済オンライン「新世代リーダー50人」選出。(>>推薦書籍一覧)
柳井社長のこれまでのご苦労が詰まったような本。あれだけ成功されている方でも順風満帆なことだけではなかったということが分かるとともに、勝負所をきちんと見極めていらっしゃったのではないかと思います。普段、個を取り上げた本はあまり好きではないのですが、この本は読む価値があると思います
推奨読者:
全てのビジネスパーソンに。起業していようと、会社に属していようと、この苦労話と今の成功を比較して考えることは何らかの役に立つと思います。(山田淳)
要約ダイジェスト
家業からの脱皮
会社とはなにか
個人で商売をしようとする人以外は、初めて就職するときに、まずどの会社に就職しようか、と考える。そして一旦就職してしまえば、今度は生活のすべてが会社と一体化し、会社のおかげで生活できているような感覚を持つ。しかし著者は、会社とは本来実体がなく流動的で、永続しない可能性の強いものだと語る。
そもそも最初にビジネスチャンスがあって、そこにヒトやモノ、カネが集まり、会社組織という見えない形式を利用して経済活動が行われる。そして経営環境は常に変動し、金儲けやビジネスチャンスが無くなることがある。
そうすれば、会社はそこで消滅するか、