『ビジネスモデルの教科書
経営戦略を見る目と考える力を養う』
(今枝 昌宏/著)

 

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
本書は、企業戦略を支える仕組みを含めた「ビジネスモデル」(儲ける仕組み)の成功例を、31個のパターンとしてまとめた戦略の教科書的な一冊である。著者は「強い戦略」ではなく、その戦略を支える経営資源や仕組みも含め「事業体として強いビジネス」が成功すると説く。

また、ピジネスモデルが理解できていないと、競合の狙いも理解できず、対応することもできない。たとえば、2013年秋にYahoo!Japanは同社のショッピングサイトの出店料を無料にしたが、「自社の収益を捨てる戦略」の狙いを正確に理解するには、同社のビジネスモデルへの理解が必須となる。

本書ではその効率的・実践的な学習のために、戦略立案手法ではなく、あえて31個のモデルを「型」として紹介し、実際の事例、強みと狙い、注意点などとともに詳しく解説がなされている。武道における「型」と同じく、これらをインプットすることで、戦略策定、あるいは戦略を読み解く際の「引き出し」を増やし、実務に役立てることができるだろう。

著者:今枝 昌宏(イマエダ マサヒロ)
エミネントパートナーズ共同代表。京都大学大学院法学研究科、エモリー大学ビジネススクールMBA課程修了。外資系、内資系のコンサルティングファーム、RHJI(旧リップルウッドホールディングス)を経て現職。著書に『サービスの経営学』、共著に『実践シナリオ・プランニング』(共に東洋経済新報社)などがある。
ビジネスモデル概論と本書の読み方
第1部 事業レベル編
 顧客セグメント・顧客関係のビジネスモデル
 提供価値のビジネスモデル
 価格/収入構造のビジネスモデル
 ビジネスシステムのビジネスモデル
 事業レベルのビジネスモデルのまとめ
第2部 コーポレートレベル編
 コーポレートレベルのビジネスモデル集

Check Point

  • 持続可能な競争優位の源泉は、誰に何を売るかというポジショニングよりも、むしろ業務活動や経営資源など戦略を支える仕組みの方にあることが多い。それゆえ戦略を、それを支える仕組みと一緒に「ビジネスモデル」として理解することが重要である。
  • 事実の分析を戦略へと転換する過程には「アート」が介在している。戦略を立案するためのアートの部分を学習するためには、場数を踏むこと、すなわち有効な戦略を型として整理した上で学ぶことが効果的である。
  • 持続的に競合優位を生み出す、事業レベルのビジネスモデルには、例えば「クリームスキミング」「ソリューション」「敵の収益源の破壊」「機能外販」などがある。

要約ダイジェスト

ビジネスモデルと戦略の関係

なぜ戦略だけではうまくいかないのか?

本書では戦略策定の力、戦略を読み解く力を養うために、誰に何を売るかという市場でのポジショニングとしての戦略だけではなく、戦略を支える業務活動や経営資源などの内部の仕組みを組み合わせたもの=ビジネスモデルに

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