『バウルを探して 地球の片隅に伝わる秘密の歌』
(川内 有緒/著)

 

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
パリに住み、国際機関に勤めていた著者は、仕事でバングラデシュを訪れた際にこの地に「バウル」という人々がいることを聞く。彼らは何百年も前からこの国に伝わる伝統芸能祭や路上で歌を披露して、暮らしているという。日本の歌舞伎や能、文楽のようにユネスコの無形文化遺産に登録されている伝統芸能だというが、バングラデシュでも彼らについて詳しく知る者は少ない。

バウルとはいったい何なのか。見に行く価値があるかもわからない……それでも一度、現地でバウルの歌を聴いてみたいと思った著者はバングラデシュ行きを決意する。ひたすらバウルを追い求めながら、自分自身をみつめることにもなった熱い旅の記録。

著者:川内 有緒
東京生まれ。日本大学芸術学部卒、ジョージタウン大学にて修士号を取得。コンサルティング会社やシンクタンクに勤務し、その合間に少数民族や辺境の地を訪ねた旅の記録を雑誌に発表。2004年に渡仏し、国際機関に勤務した後、フリーランスに。著書に『パリでメシを食う。』(幻冬舎文庫)がある。
第1章 はじまりの糸
第2章 バラバラの船と映画監督
第3章 聖地行きの列車
第4章 二人のグル
第5章 タゴールとラロン、自由への闘争
第6章 メラという静かな狂乱
第7章 「知らない鳥」の秘密
最終章 ガンジスの祭宴
推薦者コメント
税所 篤快< e-Education project 共同代表 >
途上国における子ども達に、映像を用いた教育支援を行うプロジェクトを発足。2014年、世界銀行におけるイノベーションチャレンジにて最優秀賞に選出。東洋経済オンライン「新世代リーダー50人」選出。(>>推薦書籍一覧

パリの国連で働いていた著者がひょんなことから出会ったバングラデシュ伝説の歌人バウル。その「伝説の歌い手」の存在をベンガルの地に追い求めた旅路を記した一冊です。

著者の川内さんがバウルというテーマに偶然出会い、ぐんぐんとそのテーマを根深くほっていく姿は圧倒的で「日常の中に新しいアイデアやきっかけはあふれている。」ということを体で表現しているよう。

推奨読者:
大企業に勤めてちょっぴり疲れた人。なにか伝説を追い求めたい人。エッジの効いたテーマを立てて物語を紡いでみたい人。(税所篤快)

要約ダイジェスト

退職します

バウルという奇妙な単語を耳にしたのは、初めてバングラデシュに行った時のことだ。当時私はフランスのパリに住み、国際機関に勤めていた。年に一、二度海外出張に行くことがあり、その年はバングラデシュだった。

出張の後半に、文化省の職員に会うことになった。会話の中で、「ところで、”バウルの歌”って知ってますか? ユネスコの無形文化遺産に登録されている伝統芸能です」と彼は言った。

その後、何か月もバウルのことは忘れていた。それどころではなかった。出張から帰って二か月もしないうちに、

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