『スティグリッツ ミクロ経済学』
(J・E・スティグリッツ、C・E・ウォルシュ/著)

 

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 J・E・スティグリッツ著『経済学』初版が刊行されたのは1993年であり、ほぼ20年前のことである。その後改訂を重ね、現在では第4版に至る。本書は、ステイッグリッツ教授がその発展に貢献してきた「情報の経済学」からの分析を多く取り入れ、さまざまな問題に応用している。
 また、本書はスティグリッツ教授がこれまで経済学を学ぼうとする初心者を対象に多年にわたって行ってきた授業内容をもとにしたものであるが、単に経済学を学ぶ学生だけを対象としたものではなく、現実の経済問題に関心を持つ社会人にも興味を持って読めるように書かれている。
著者:ジョセフ・E・スティグリッツ
コロンビア大学教授。2001年に「情報の経済学」を築きあげた貢献により、G・A・アカロフ、A・M・スペンスとともにノーベル経済学賞を受賞。イェール大学、オックスフォード大学、プリンストン大学、スタンフォード大学を経て、現在はコロンビア大学教授、その研究活動の範囲はきわめて幅広く、時間とリスク、金融市場、財政、貿易、経済発展・開発など、経済学の多様な分野に新しい角度から鋭い分析を行い、多大な貢献がある。

著者:カール・E・ウォルシュ
カリフォルニア大学サンタクルツ校教授。プリンストン大学、オークランド大学(ニュージーランド)、スタンフォード大学を経て、現在カリフォルニア大学サンタクルツ校教授。特に金融分野において数多くの貢献があり、サンフランシスコ連銀のシニアエコノミストの経験もある。現在も、サンフランシスコ連銀、カンザス連銀、フィラデルフィア連銀や連邦準備制度理事会の客員研究員を務める。

翻訳:藪下 史郎、秋山太郎、蟻川靖浩、大阿久博、木立力

第1部 ミクロ経済学入門
・需要と供給
・不完全市場と公共部門
第2部 完全市場
・消費の決定
・企業と費用
・競争的企業
・労働市場
・資本市場
・競争市場の効率性
第3部 不完全市場
・独占、独占的競争と寡占
・競争促進政策
・戦略的行動
・生産物市場と不完全情報
・労働市場の不完全性
第4部 ミクロ経済学と政策課題
・環境の経済学
・国際貿易と貿易政策
・技術進歩
・資産の運用
推薦者コメント
Akie Iriyama入山 章栄<経営学者/ 早稲田大学ビジネススクール准教授>
三菱総合研究所にて主に自動車メーカーや国内外政府機関への調査・コンサルティング業務に従事した後、2008年に米ピッツバーグ大学経営大学院博士号を取得。同年より米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールのアシスタント・プロフェッサーに就任。2013年より現職。専門は経営戦略論および国際経営論。(>>推薦書籍一覧

「経営学」とは人間を分析する学問であり、その理論基盤は経済学、心理学、社会学から借りられている。人間や組織の行動を深く考える時は、それがたとえ経営やビジネスに関わることでも、他の学問分野の勉強を薦めたい。

特に、経営学を勉強する人は、その大きな柱の一つとなっている「ミクロ経済学」が役立つ。なかでも、本書の著者であるスティグリッツが確立した「情報の経済学」は、現在の企業理論や経営理論に大きな影響を与えている。

推奨読者:
軽いノウハウやツールのような類いの知識ではなく、深いレベルで人間や組織の在り方を学びたい、という方に薦めたい。また、企業理論、経営理論と関わりの深い内容であることから、特に経営に携わるビジネスパーソンにはお薦めしたい一冊である。(入山章栄)

要約ダイジェスト

経済学を学ぶということ

今日われわれが直面する重大な経済問題としては、アメリカの巨額の貿易赤字と財政赤字、地球温暖化、資源保護派とエネルギー開発派との論争、社会保障制度改革、インターネット時代における競争と規制、デジタル社会における著作権保護の問題など、次々と挙げることができる。

これらの問題を理解するためには、経済学的洞察力が不可欠である。経済理論の発展によって、何を購入するのか、何を販売するのか、どれだけ貯蓄し、どれだけ投資に回すのかを、個人や企業がどのように決定するかについて、経済学者は以前よりも理解できるようになった。

こうした経済学の発展は、環境保護や教育機会促進に対する政策立案の仕方、

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