- 本書の概要
- 著者プロフィール
本書は、ハーバード大学ケネディ行政大学院教授の共著によるリーダーシップ論である。本書が説くリーダーシップの本質は、カリスマを持った人間が人々を引っ張るものではない。改革を成し遂げる上でのリーダーシップとは、変革プロセスの最前線で全体を鳥瞰し、反対派の様々な行動に対処するものである。
また、関係者の利害や人々の改革に対する準備の度合いを緻密に分析し、改革のプロセスやペースを細部にわたって設計するという、きわめて戦略的な作業である。本書はこのような本質的な作業を包括的かつ詳細に追い、多くの実践的な技術を伝える改革を志す者にとっての「戦略的バイブル」といえる一冊。
また、関係者の利害や人々の改革に対する準備の度合いを緻密に分析し、改革のプロセスやペースを細部にわたって設計するという、きわめて戦略的な作業である。本書はこのような本質的な作業を包括的かつ詳細に追い、多くの実践的な技術を伝える改革を志す者にとっての「戦略的バイブル」といえる一冊。
著者:ロナルド・A・ハイフェッツ Ronald A. Heifetz
ハーバード大学ケネディ行政大学院パブリックリーダーシップセンターの共同創設者であり、その独創性に富んだリーダーシップの教育・実践手法は、世界的な名声を有する。ハーバードでは、社会や組織のなかでどのようにして適応能力を構築するかをテーマに研究著者:マーティ・リンスキー Marty Linsky
1982年からハーバード大学ケネディ行政大学院で教える。ウィリアムカレッジおよびハーバード大学ロースクールを卒業し、政治家として仕事を始め、後にジャーナリストに転向。マサチューセッツ州下院の少数党院内総務補、『ボストングローブ』紙の社説担当記者、『リアルペーパー』紙の編集長を務める
監訳者:竹中 平蔵(たけなか・へいぞう)
出版:ファーストプレス
リーダーシップはリスクに見合うだけの価値がある
第1部 リーダーシップには危険がいっぱい
・危険の本質とは
・迫りくる4つのリスク
第2部 リーダーシップを発揮しながら生き延びる5つの方法
・全体像をつかむ―方法1
・政治的に考える―方法2
・衝突を指揮する―方法3
・当事者に作業を投げ返す―方法4
・攻撃を受けても踏みとどまる―方法5
第3部 リーダーシップの原点、心を見つめる
・渇望をコントロールする
・自分自身をつなぎ止める
・原動力を把握する
・神聖な心を保つ

1997年、通商産業省(現・経済産業省)入省。2001年にハーバード大行政大学院において修士号を取得。2003年に「新しい霞ヶ関を創る若手の会(プロジェクトK)」を立ち上げ、代表に就任。2010年より現職。(>>推薦書籍一覧)
『私は留学中に原書で読んだのが最初だが、手に取った時は、原題「leadership on the line」の意味がピンと来なかった。しかし、読み進めるうちに、リーダーシップの本質が自分の中で言語化され、目からうろこが落ちる思いだった。
リーダーについてよく言われる「ついて行きたくなる人」、「地位や権力」などは、実は本質的にはリーダーシップとは全く関係がないことが良くわかる。リーダーとしての振る舞い方、説得方法、心構えなどについても、非常にプラクティカルに書かれており、応用しやすい。
推薦読者:
変革に向けたアクションを取りたいと思っているが、日々の忙しさの中で、なかなかリスクを取れない人。向上心の強い若手ビジネスマンなど。また、政治・行政など社会のあり方に問題を持ちつつも、具体的なアクションの取れない人。政治家や社会起業家を目指す人など。』(朝比奈一郎)
要約ダイジェスト
リーダーシップはリスクに見合うだけの価値がある
リーダーシップを発揮するということは、危険な生き方をするということでもある。既存の価値観などの現状に大きな変化をもたらそうという行動は、簡単には受け入れられない。
リーダーシップとは往々にして、社会や組織、コミュニティのバランスを崩すものであり、自分に与えられた権限を越えた領域での挑戦になることが多いからだ。
だがそれは、こういった犠牲に見合うだけの価値ある仕事である。挑戦をした結果には、
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