『会社が消えた日―三洋電機10万人のそれから』
(大西康之/著)

 

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
本書は2006年に日経BP社から出版された『三洋電機 井植敏の告白』の続編である。前著では、金融3社による出資から、三洋電機の創業家による経営が終わるまでが描かれた。その後、同社は主力事業が切り売りされ、本体はパナソニックが買収。上場廃止となり、サンヨーブランドも消えた。

グローバル化の時代に同族経営が行き詰まり、解体されていくプロセスに立ち会った旧経営陣は当時何を思い、そして今、三洋電機の運命をどう捉えているのか。10万人いた社員たちは、会社が消えるという苦しみの中で、何を考え、人生の舵をどのように切ったのか。経済記者として電機業界を長年担当してきた著者が、三洋電機消滅という嵐の中で生きぬく様々な立場の人々の人生を克明に描く。


著者:大西 康之
日本経済新聞社編集委員。1965年生まれ。1988年早稲田大学法学部卒業後、日本経済新聞社入社。産業部記者、欧州総局(ロンドン)駐在、「日経ビジネス」記者、産業部次長などを経て2012年から現職。
第一章 再会 井植敏は『ゼロ』を読んでいた
第二章 決断 中村邦夫はなぜ動いたのか
第三章 抵抗 野中ともよは「地球を守る」と言い放った
第四章 一歩 「ニーハオ」から始めよう――ハイアールに買われた人々
第五章 覚醒 こうやって黒字にするのか――京セラに買われた人々
第六章 意地 最後の1個まで売り切ってやる! ――校長に転身したマーケター
第七章 謀略 私はこれで会社を辞めました――セクハラ疑惑をかけられた営業幹部
第八章 贖罪 「首切り」が私の仕事だった…――高額ヘッドハントを断った人事部長
第九章 自由 淡路島からもう一度――テスラを駆る電池技術者
第十章 転生 「離職者再生工場」の可能性――ベビーバギーを作る生産技術者
エピローグ ダウンサイジング・オブ・ジャパン

要約ダイジェスト

あなたの会社が消えるかもしれない

2011年3月29日、三洋電機は上場廃止になった。三洋電機という船の上にいた人もそうでない人も、それがタイタニック号のごとく沈みつつあり、数年後に「会社が消える」とは思いもしなかったことだろう。

本書は第3章までで、三洋電機がパナソニックに買収され、上場廃止になるまでのプロセスを扱い、なぜこの会社が消滅しなければならなかったのかを探っている。そして、4章からは元三洋電機社員の再生の物語が語られる。かつて10万人いた社員のうち、パナソニックに残ったのは約9000人。

三洋電機が消えても、そこから放り出された約9万人の人びとの人生は終わらない。彼らは厳しい現実と折り合いをつけながら、「新しい人生」をつかみ取った。そのしなやかさ、したたかさは、これからの日本に求められる一番大切な資質

続きを読むには会員登録が必要です。

© 2017 ZENBOOKS,Inc. All Rights Reserved.
要約記事は出版社または著作者から適法に許諾を取得し、作成・掲載しています。本記事の知的所有権は株式会社ゼンブックスに帰属し、本記事を無断で複製、配布、譲渡することは固く禁じます

特集