- 本書の概要
- 著者プロフィール
「自己の行動を変えることにより、他者の行動を変えることができる」というカーネギー哲学の柱となる考えが貫かれた本書は、カーネギーの入門書としても最適だ。また近年話題を呼んでいるアルフレッド・アドラーやフロイト、多くの成功者を例に出し、人間関係やコミュニケーションの本質を語っている。
本書では、批判をしない、率直な評価を与える、強い欲求を起こさせるという「人を動かす3原則」から「人に好かれる6原則」「人を変える9原則」「人を説得する 12原則」についてもそれぞれ一章を割いて解説されており、全編にわたりビジネスから日常生活まで応用できる内容となっている。
様々な実践的なテクニックも本書の特長であるが、その根本には他者や人間への深い洞察がある。原著の豊富な実例を併せて読んで頂くことで、現在まで様々な経営者やリーダーが本書を推薦する理由がわかるはずだ。生涯にわたり何度でも読み返すことができる一冊として、ぜひ手に取っていただきたい。
著者:デール・カーネギー(Dale Carnegie)
1888年、米国ミズーリ州の農家に生まれ州立学芸大学卒業後、雑誌記者、俳優、セールスパーソン等雑多な職業を経て、YMCA弁論術担当となり、やがてD.カーネギー研究所設立。人間関係の先覚者として名声を博した。1955年、66歳で死去。
2 人に好かれる6原則
3 人を説得する12原則
4 人を変える9原則
付 幸福な家庭をつくる7原則

2003年、Google米国本社副社長 兼Google Japan 代表取締役社長に就任。2009年よりGoogle Japan名誉会長職を務めた後、2011年より村上憲郎事務所を設立し代表を務める。(>>推薦書籍一覧)
ビジネス上の人間関係は、「部下をマネジメントする」に代表される「他人様を動かし申し上げる」という畏れ多い仕儀に満ち満ちている。この本は、「その畏れ多ささ」の自覚のもとに、それをスムースに遂行する気遣いのアイディアの宝庫といえる。そのアイディアは、家族・親戚・友人と言ったビジネス外の人間関係にも適用可能である。
推奨読者:
ビジネス上の人間関係で悩んでいる人。初めて「部下をマネジメントする」という畏れ多い立場に就任した新マネージャー。人間関係で悩んでいるという訳ではないが、たまに感じるギクシャク感を解消したいと思っている人。家族・親戚・友人との関係をもう少しスムースに展開出来るとより幸せになれそうだなと感じている人。(村上憲郎)
本書の要約ダイジェスト紹介
人を動かす3原則
1.批判も非難もしない。苦情もいわない
「自分の身を守っただけのことで、こんな目にあわされるとは」。これが、1931年にニューヨーク市で捕まった凶悪な連続殺人犯 クローレーの、シンシン刑務所の電気椅子に座っての最後の言葉であったという。
凶悪無類の殺人犯でさえ、自分が悪いとは思っていないのである。こういう考え方をする犯罪者は珍しくなく、