- 本書の概要
- 著者プロフィール
誰にでもついてまわるお金の不安について論じた本書は、英国で発売後話題を呼び、世界18か国で翻訳された、スクール・オブ・ライフ(The School of Life)シリーズの一冊だ。
本書では、お金について、そして人生におけるお金との関わり方について、まずその「不安」を直視し、想像力や自己認識、感情の成熟や、人生と社会についての考えを持ち込むという哲学的アプローチから解決策を導く。
お金の不安は、実は決して金額だけの問題ではない。本書の中で投げかけられる問いについて考えることによって、読者はさまざまな問題が密接に関わっていることに気付かされるはずだ。
著者:ジョン・アームストロング
オックスフォード大学、ロンドン大学を卒業後、ロンドン大学先端研究所で哲学を教える。現在はオーストラリアに移住し、メルボルン大学・ビジネススクールの客員教授、同大副学長のシニアアドバイザー、タスマニア大学の教授フェローなどを務める。今日的な問題に伝統的な哲学のアプローチを試みるスタイルは高く評価され、In Search of Civilization、Art as Therapy(アラン・ド・ボトンとの共著)など多くの著書がある。
オックスフォード大学、ロンドン大学を卒業後、ロンドン大学先端研究所で哲学を教える。現在はオーストラリアに移住し、メルボルン大学・ビジネススクールの客員教授、同大副学長のシニアアドバイザー、タスマニア大学の教授フェローなどを務める。今日的な問題に伝統的な哲学のアプローチを試みるスタイルは高く評価され、In Search of Civilization、Art as Therapy(アラン・ド・ボトンとの共著)など多くの著書がある。
第1章 はじめに
第2章 そもそもお金の不安とは
第3章 お金は何を意味しているのか
第4章 お金はいくら必要なのか
第5章 善い人生に本当に必要なものとは
第6章 お金を稼ぎ、善良な人間でいる方法
第7章 これからのお金との向き合い方
ホームワーク――お金の問題を理解するうえでためになる本のリスト
Check Point
- 「お金のトラブル」と「お金の不安」には大きな違いがあり、対処方法も全く違う。不安に対しては、本人の内面に目を向ける必要がある。
- お金に対する不安の根源には「なんのためにお金が必要なのか」「大切なことのために、いくら必要か」といった問いに答えられないことにある。
- 「これを手にいれれば、人生はどのくらい善くなるのだろう?」という問いは、本当に必要なものを見つけだし、善い人生を送るうえで有効である。
要約ダイジェスト
お金のトラブルとお金の不安
お金の不安とはなにか
まず、お金についての「トラブル」と、「不安」や「心配」には、大きな違いがあり、対処方法もまったく違う。トラブルには二つの解決方法しかない。もっとお金を手に入れるためには、借金を整理し、稼ぎをよくして、コストをけずるか、なにか別のものをあきらめればよい。
一方、不安というものは、外界のできごとよりも本人の内面が問題である場合が多い。不安に対処するには、まずそれぞれの個人の生活に根ざした、
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