『戦略の原点』
(清水 勝彦/著)

 

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次

「迷ったら基本に戻れ」とは、どんな分野でも言われるが、戦略コンサルタントを経て、テキサス大学のMBAコースで経営戦略論を教える著者は、自身の経験を踏まえ、敢えて基本中の「基本」の事項に絞って本書を執筆したという。

本書では、複雑で困難な経営の問題に対して、流行に流されることなく、徹底的に「基本」にフォーカスすることで、経営戦略に本当に必要な力が洗い出されている。経営戦略の基礎を初めて学びたい人はもちろん、自分の考えを見直し整理したいベテランの人にも手軽に面白く読める内容。シンプルでありながら骨太な一冊である。


著者:清水勝彦(シミズ カツヒコ)
テキサス大学サンアントニオ校アソシエイト・プロフェッサー(テニュア取得)。東京大学法学部卒。ダートマス大学エイモス・タックスクール経営学修士(MBA)、テキサスA&M大学経営学博士(Ph.D.)。8年間の戦略コンサルタント(コーポレイトディレクション、プリンシパル)経験をへて研究者に。専門分野はM&Aを含む経営戦略立案・実行とそれに伴う意思決定、戦略評価と組織的学習。テキサス大学では学部、MBA、そして博士課程の学生に経営戦略のクラスを担当する

出版:日経BP社


第1章 私がテキサス大学で教えている「基本」
第2章 経営戦略とは何か
第3章 企業の外部環境分析
第4章 企業の内部分析
第5章 事業戦略
第6章 企業戦略
第7章 M&A、企業間提携と国際化
第8章 リーダーと意思決定
第9章 戦略の実行
推薦者コメント
Akie Iriyama入山 章栄<経営学者/ 早稲田大学ビジネススクール准教授>
三菱総合研究所にて主に自動車メーカーや国内外政府機関への調査・コンサルティング業務に従事した後、2008年に米ピッツバーグ大学経営大学院博士号を取得。同年より米ニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールのアシスタント・プロフェッサーに就任。2013年より現職。専門は経営戦略論および国際経営論。(>>推薦書籍一覧

国際標準の経営学は、日本の経営学とは状況が異なってきており、そのことをわかっている日本人も多くないのが現状である。そのような中で、本書は米国のビジネススクールで教鞭をとっていた清水氏が、国際標準の経営学を現場で教えていたままの内容で著したものだ。

「野球の“素振り”と同じで、経営を考える上で一番大事なのは基本を徹底することだ」と主張されており、それが本書にも見事に反映されている。

推奨読者:
MBAの基本知識、特に戦略論の基本知識に興味がある方にお薦めしたい。米国のビジネススクールに行く時間やお金がなくても、そこでどのようなことが教えられているのかということが(日本人による著書であるため)きれいに日本語で書かれている。そのような書籍は滅多にない。(入山章栄)

Check Point

  • 経営戦略とは、「ある一定の目的を達成するために、ターゲット顧客を絞り込み、自社固有の強みを用いつつ、競争相手より安い、または、より価値のある商品・サービスを提供するための将来に向けた計画」である。
  • 経営戦略を考える際には、「目的」「3C(Company=自社、Competition=競争あるいは競争相手、Customer=顧客)」の4つは必ず考慮しなければならない。
  • 企業の目的と3Cを踏まえた上で、「競争の勝ち方」、つまり一つの事業で競合他社に勝つかを考えるのが事業戦略である。事業戦略は大きく分けて、「コスト戦略」と、「価値戦略」の2つに分かれる。

要約ダイジェスト

経営戦略とは何か

経営戦略を考えるうえで必須の4要素

本書には2点の特徴がある。まず、良い意味で網羅的ではないという点。その他多くの情報(枝葉)に埋もれず、いつでも戻るべき基本中の「基本」に絞って解説されているのだ。

もう一つは、「こうすべきだ」という処方箋が書かれていない点である。これも問題の一側面だけをとらえ断言するのではなく、実態をきちんと理解し、経営戦略の「基本」を見直すことができるように、必ずメリット・デメリットの両面が丁寧に説明されている。

本書では経営戦略を「ある一定の目的を達成するために、ターゲット顧客を絞り込み、

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