『無意識に買わせる心理戦略』
(サイモン・スキャメル=カッツ/著)

 

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次(主要)
コカ・コーラ、ユニリーバ、P&Gなどの大手企業をクライアントに持つマーケティング・コンサルタントが、買い物客の行動パターン分析から、効果的なマーケティング戦略を解説した一冊。著者は冒頭で、「新商品には、その開発から発売までのあいだに大勢の人と巨額の資金が注ぎ込まれるにも関わらず、その8割が発売して3年以内に市場から姿を消している」ことを明かします。そして、この高コストのツケを支払わされるのは他でもない消費者なのです。

なぜそうなってしまうのでしょか。著者は、ブランドの成否を左右する要素である、商品の「魅力」「選ばれやすさ」「満足度」の中で、これまでマーケティング業界は「選ばれやすさ」を磨く努力をしてこなかったからだと説いています。そこで「消費者にいかに商品を買ってもらうか」という根本的なテーマについて、世界で初めて「視線カメラ」「バーチャル店舗」「脳スキャニング」などを導入し、徹底的な調査分析を行い、その結果を多角的に解き明かしたのが本書です。

本書では、これまでマーケティング業界では常識とされてきた考えを覆すような、買い物客の意外な購買パターンの実態が描かれています。さらに、これらの分析結果に基づいた、より効果的な「これからのマーケティング戦略」の実践までが語られ、非常に内容の濃い一冊となっています。


著者:サイモン・スキャメル=カッツ(Siemon Scamell-Katz)
消費者行動、特に買い物客の行動分析において第一線で活躍する専門家。ローラアシュレイや衣料品店チェーンのネクストなどの現場経験を経て、買い物客の行動調査を手掛けるコンサルティング会社を設立。現在はTNSグローバルにてコンサルティング・ディレクターを務め、コカ・コーラ、ユニリーバ、P&G、ニュートロジーナ、クリスチャン・ディオールなど多数の世界的大手企業をクライアントに持っている。
翻訳者:黒輪篤嗣(くろわ あつし)
茨城県出身。上智大学文学部哲学科卒業。翻訳家。『ポール・スローンの思考力を鍛える30の習慣』(二見書房)、『あなたは最初の100日間に何をすべきか』(日本経済新聞出版社)など訳書多数。
出版:イースト・プレス

第1章 なぜ買い物客に注目するべきか
第2章 買い物客はどういう目的で店に来るか
第3章 ウィンドウディスプレイに効果はあるか
第4章 買い物客は店内でどのように目当ての商品を探すか
第5章 買い物客は店内で何を見ているか
第6章 買い物客はどのように商品を選ぶか――「カテゴリ」の影響について
第7章 買い物客はどのように商品を選ぶか――「習慣化」の影響について
第8章 買い物客はどのように商品を選ぶか――「感情や感覚」の影響について
第9章 ふだん買わないものを買うとき、買い物客はどのように選ぶか
第10章 買い物客はどのように商品を記憶するのか
第11章 これからの買い物はどうなるか

要約ダイジェスト

実際に商品を買うのは買い物客であって、消費者ではない

二十一世紀の小売りは、業者間のはげしい競争によってかなりの進化を遂げている。とりわけ大手の小売り業者は商品を最安値で仕入れ、効果的に商品を陳列する点で、ほぼ完壁なビジネスモデルやサプライチェーンを確立している。

しかし、棚に並べられた商品がどのように買い物客の目にとまり、検討され、買われているのかという問いは、なおざりにされている。小売り業界では、検証されていない説が信じられていることが多く、アンケート調査の結果も、あまり当てにならない。

そこで得られる回答は、店内での行動をあとから合理的に説明しようとしたものなので、しばしば実際の行動とずれているからだ。したがって、理論的な予測モデルよりは、実際の行動を観察するほうが重要となる。

また、広告はもともと消費者を対象にするものとして登場してきたが、

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