- 本書の概要
- 著者プロフィール
第一線で活躍する気鋭のブランド・コンサルタントである著者が、無印良品、スターバックス等の具体例を織り交ぜながら、企業や商品の価値を最大化するコンセプトのつくり方をまとめた一冊。「概念」などと訳され、普段あまり馴染みのない方も少なくないと思われる「コンセプト」という言葉。
著者はわずか数文字からなるコンセプトには莫大な価値を生み出す力があるとし、日本人は元来、その文化的背景からコンセプトを使いこなすことが苦手であるといいます。そこで本書では、私たちがコンセプトの力を「知る」だけでなく、数多くの事例を用いてコンセプトのもつ力を掘り下げ、その「つくり方」「使い方」までが詳細に説明されており、本書自体がこれまでにないコンセプトを持つ意欲的な内容となっています。
実際に、唯一無二のコンセプトから圧倒的な価値を生み出している企業や、新たなコンセプトを定めることによって復活を果たした企業が豊富に挙げられています。これらの事例を目の当たりにすることでコンセプトが秘める可能性を実感し、さらにコンセプトづくりの具体的な方法も学べる良書です。
著者:江上隆夫(えがみ・たかお)
ブランド・コンサルタント/クリエイティブ・ディレクター。「有限会社ココカラ」代表取締役。「デキル。株式会社」取締役。長崎県五島列島で育つ。父親の事業失敗により愛知県へ転居。大学卒業後、プロミュージシャンを目指したが挫折。コピーライターに。その後20年近く大手広告代理店でコピーライター及びクリエイティブ・ディレクターとして、広告とブランド構築にかかわり、2005年独立。
ブランド・コンサルタント、クリエイティブ・ディレクター。朝日広告賞、日経広告賞グランプリ・優秀賞、日経金融広告賞最高賞、日本雑誌広告賞、東京コピーライターズクラブ新人賞など
出版社: SBクリエイティブ
Part.1 知る
第一章 なぜ私たち日本人はコンセプトを使いこなせないのか
第二章 コンセプトと失ったものを取り戻す方法
第三章 コンセプトをつくる前に知っておくべき7つのこと
Part2. つくる
第四章 現在地を把握して、資産の棚卸をする
第五章 最高のコンセプトのつくり
Part3. 使う
第六章 コンセプトの使い方
要約ダイジェスト
無印良品はコンセプトがすごい
無印良品ほど世にも奇妙なブランドはないと言ったら、あなたは驚くだろうか。生活に必要なものの、ほぼ99%を、たったひとつのブランドが提供している。
また、一人前294円もする「素材を生かしたカレーバターチキン」は、1年で170万食の大ヒットになっている。無印良品の成功の最大の要因は、そのコンセプトにある。
製品づくりから人材に至るまで、本当にすみずみまでコンセプトが徹底されているからこそ、見たこともない業態で、価格競争にも巻き込まれず、ブランド価値を築きながら成長し続けているのだ。コンセプトには数億円さらには1兆円という
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