- 本書の概要
- 著者プロフィール
そうしたジレンマを乗り越えるには、パートナーと対等の立場で「共同経営者」になることで協力して最高のチームとして家庭運営にあたる必要があるという。そのために必要なのが「対話」の技術だ。本書では、共働きを仕事と家庭を両立させるための「対話」のスキルとマインドを多くの事例も挙げながらわかりやすく解説する。
著者は「誰もが大切な人とずっと幸せでいられる社会をつくる」をビジョンに、8万人以上の夫婦・カップルが利用する対話ツール「ふたり会議」や、パートナーシップを学ぶコミュニティ型スクール「ふたりの教室」を運営する株式会社すきだよ代表取締役。働き方やお金、家事や育児など、仕事と家庭の両立に悩む方はぜひご一読いただきたい。
株式会社すきだよ代表取締役。「誰もが大切な人とずっと幸せでいられる社会をつくる」をビジョンに、家族・パートナーシップに関する社会課題を解決し、ふたりらしい生き方を支援する。8万人以上の夫婦・カップルが利用する対話ツール「ふたり会議」や、パートナーシップを学ぶコミュニティ型スクール「ふたりの教室」を運営するなどの活動を行なっている。企業や自治体向けに、共働きでのキャリア形成・夫婦間のコミュニケーション講座・ライフプラン研修も提供している。TBS・フジテレビ・ABEMAほか、日経ウーマン・日経新聞など多数のメディアで紹介され注目されている。
第2章 共働きのふたりに必要な「伝えるスキル」
第3章 対話できる関係性をつくる「マインド」
第4章 家庭の対話の前に「自分との対話」を
第5章 共働きの悩みを「対話」で解決しよう
要約ダイジェスト
共働きのふたりは家庭の「共同経営者」になろう
多くの人が「仕事と家庭の二者択一」に頭を抱えながら、それを「しかたないこと」だとあきらめてしまっている。だが、仕事と家庭を両立し、自分らしい人生を送ることは可能だ。お互いに協力して、理想のライフとキャリアを実現している人もいるのだ。
これを可能にするのが「対話」である。協力して理想を実現している人はみな、パートナーと対話してお互いのビジョンを共有し、課題を明確にして、解決に向けて取り組んでいる。
パートナーと対等の立場で、ともに家庭を運営する「共同経営者」になる。そして、「家庭の経営会議」を開いて、運営方針について相談する。そんな対話によってふたりは協力して理想を叶える、「最高のチーム」になれるのだ。
夫婦とはいえ、もともとは他人だ。そんな相手と何としてもわかりあおうとしたり、相手を変えようとしたりすること自体、無謀とも言える。でも私たちは、話し合うことで他人とも手を取り合える。
「わかりあえる」と思って対話を怠るから、関係性が悪くなる。「わかりあえない」を前提に丁寧に対話するから、良い関係性を保てるということだ。「わかりあえない」ことは絶望でもあるけれど、希望に転じるチャンスでもあるのだ。
ふたりらしい生き方を叶える対話「4つのコツ」
企業が利益や成長の最大化を目指すのと同じように、家庭では家族の「幸福度の最大化」を目指して、共同で経営していくことが重要だ。ふたりが家庭の「共同経営者」になるために大事なポイントが4つある。
①ビジョンを共有する
そもそもどんな生き方や働き方をしたいのか、家庭を築きたいのか、根本の部分を話し合えていない家庭は多い。例えば、お互いに仕事やキャリアに関する根本の価値観を理解していないと、