- 本書の概要
- 著者プロフィール
単なるテクニック集ではなく、「心のあり方」を変えることで話し方も変わるという考えが前提となっており、「別れ際」「苦手な人と話すとき」「言いにくいことの伝え方」「自己紹介」など、具体的な場面別に秘訣がまとめられている。また、「話し方」だけでなく「聞き方」についても多くのページが割かれ解説されている。
著者は人材育成・コミュニケーションの専門家で、ANA、ジャパネットたかた、再春館製薬所グループ企業を経て独立。現在はコミュニケーション、リーダーシップ、接遇マナー等の企業研修や講演を行い、累計受講者数は5万人超。コミュニケーションに苦手意識がある、あるいはレベルアップさせたいと考えている方はぜひご一読いただきたい。
あなたの心に火をつける!人材育成・コミュニケーション教育者。1984年埼玉県生まれ。学習院大学卒業後、全日本空輸株式会社(ANA)に入社。グランドスタッフとして、7年間で100万人を超えるお客様サービスに携わる。最重要顧客DIAMOND会員専用カウンターのサービス責任者、教育訓練インストラクターを務める。ANA在籍中、オリエンタルランドに出向し、ディズニーのサービスや教育を学ぶ。その後ジャパネットたかたや再春館製薬所グループ企業にて教育研修を担当し、独立。現在では、コミュニケーション、リーダーシップ、接遇マナー等をテーマに新入社員から管理職、中学生から経営者、医療業界など幅広い層に向けて、企業研修や講演を行い、これまでの受講者は50000名を超える。著書には『好かれる人の話し方、信頼される言葉づかい』『部下を元気にする、上司の話し方』『オンラインでも好かれる人・信頼される人の話し方』(以上、クロスメディア・パブリッシング)がある。『PRESIDENT』『AERA』『with』『MORE』『CLASSY.』『Oggi』『美人百花』などメディア出演も多数。
2章 誰からも好感を持たれる「聞き方」
3章 「もっと聞きたい!」と思われる心をつかむ「話し方」
4章 どんな場面でも信頼される、仕事がうまくいく「話し方」
5章 会話の悩みがゼロになる「答え方」
6章 自分も相手も嬉しくなる「伝え方」
7章 あなたの魅力を引き出す「言葉づかい・魅せ方」
要約ダイジェスト
聞く表情
あなたは、人の話を聞いている時の自分の表情をご存じだろうか?実は、私たちが最も長く人に見られている表情は「聞く表情」だ。打ち合わせや会議、食事会などは、あなたが一人でずっと話しているわけではない。話している時間よりも聞いている時間のほうが長く、その表情があなたの印象を作っているのだ。
私は仕事柄、これまで多くの方の聞く表情を見てきたが、ほとんどの方は、聞いている時は無表情か真顔だ。しかし、どんなに生き生きとした表情で話していても、相手が話しはじめた瞬間に無表情になってしまうと、そちらの印象が相手には強く残る。
生き生きとした聞く表情は、日頃から表情筋を鍛えることで作られる。マスクをした状態では口角などは見えないので、目や眉の周りにある表情筋を動かすトレーニングをするのがおすすめだ。
目や眉周りの筋肉が動きやすくなることで、目力がつき、覇気のある表情になる。憧れの芸能人を見ている時、お腹が空いていて大好物を目の前にした時、目に力が入り、あなたの瞳は奥からときめいているはずだ。その瞳で、相手の話を聞けることが理想だ。
話し手の話す内容に合わせて、笑顔になったり、悲しそうな表情になったり、変化があるとより生き生きとした聞く表情に見える。オンライン会議などが多い方は、ぜひ画面越しの自分の表情と向き合ってみてほしい。
話すときの表情
話し方を磨くとなると、つい滑舌や発声に目が行きがちだ。しかし、聞き手の心に入り込める人は、表情も魅力的なのだ。私が出会ってきた、話している時の表情が魅力的な人は「表情が豊か」だった。話している内容に合わせて「表情に変化がある」人とも言える。
例えば、相手が好きな歌手のライブに行った話をしている時は「私も一度行ってみたい!」と相手以上の笑顔で応じる。職場での人間関係の悩み、苦しんでいる話の時には「それは辛かったよね。話聞くよ」と眉や目元が下がった表情で伝える。
表情が豊かであるということは、人として裏表がなく、人間味があるようにも見える。そのため、聞き手は話し手に対して自然と親近感や安心感を持つのだ。さらに、顔の表情は「トーン」や「抑揚」といった声の表情とも連動するため、