- 本書の概要
- 著者プロフィール
著者が出会ってきた優秀なビジネスパーソンたちは、徹底した「合理性」と「発想の転換」を持ち合わせていたという。「こうでなければならない」といった固定観念に縛られず、独自のルールで仕事を進めていたのだ。本書では、二流、一流、超一流のビジネスパーソンを比較しながら、仕事術、交渉術、マネジメント、発想術などを解説する。
著者はプロテニスプレーヤーを引退後、外資系金融会社のモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスでトップセールスとして活躍、現在は人材紹介業を中心とした株式会社人材コンサルティング&カンパニー代表を務める人物。不確実性が増す時代におけるワークスタイルやキャリアを考えたい方はぜひご一読いただきたい。
25歳でプロテニスプレーヤーを引退後、外資系金融会社のモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックスでセールスに従事。いずれもトップセールスとして活躍する。その後、企業の事業再生などに携わった後、独立。人材紹介業を中心とした株式会社人材コンサルティング&カンパニーを起ち上げ、1000社以上のクライアント企業の採用コンサルティングや、1万人を超える求職者の転職サポートを行う。
第2章 超一流の「仕事の流儀」
第3章 超一流の「部下マネジメント術」
第4章 超一流の「発想術」
第5章 超一流の「生活習慣術」
要約ダイジェスト
優秀な人が大切にしている3つの考え方
仕事ができるビジネスマンほど、プライベートな時間や家族を優先的に考えて大切にしている。仕事を通じて、自分の人生を満喫することを目指して、それを実現しているのだ。彼らの生き方や考え方には、以下の3つの共通点がある。
①「楽しむ」自分の時間や人生を楽しむことを目指して、毎日の仕事と向き合っている。
②「挑む」失敗を恐れず、未開拓の市場や手つかずの分野に果敢にチャレンジしている。
③「育む」自分や家族、会社、社会、世界など、世の中をいい状況、いい環境にすることをイメージして仕事に取り組んでいる。
これらを可能にしているのは、徹底した「合理性」と「発想の転換」だ。彼らは「こうあるべき」という、これまでの常識やルールに縛られておらず、自分の頭で考え、最短距離を最速のスピードで駆け抜けることで最大の成果を上げている。
独自のルールで仕事をしている彼らは、例外なく明るい表情をしており、誰もが仕事を楽しんでいる。楽しく仕事をしているのではなく、仕事そのものを楽しんでいるのだ。
仕事の効率化や成果の向上だけを目指すのではなく、そこに「人生を楽しむ」という新たな視点が加味された超一流の働き方や考え方は、現代のビジネスマンにとって「仕事のシン(新)哲学」になる。
二流は客と「敵対」する。一流は客と「相対」する。超一流は客と「同対」する
売れない営業マンは、取引先と「敵対」の状況を作っている。こちらが高く売ったら相手側が損をする、安く売ったら自分の会社が損をする…という相反の関係だから、安定した売上げが見込めない。
売れる一流の営業マンは、高い営業スキルを持った上で、相手の要求に対して正確に応える。一方、超一流の営業マンは、担当者と同じ目線で仕事をしている。経営会議で決まった方針を、「どうやって達成しよう」と一緒になって考えて、相手の問題を自分の問題として共有しているのだ。
この飛び抜けて有利なポジションは、1社につき1席しかないが、超一流は「信用(実績)を積み重ねる」「揺るがない信頼関係を築き上げる」ことで、その席を独占する権利を獲得している。
ポイントは、「この人と一緒に仕事をした方が得だ」と相手に感じさせていること。こうした取引先が1社でもあれば、それだけで十分な結果を出せるが、超一流はそれをいくつも持っているから図抜けた数字を叩き出せるのだ。
雑談するとき、二流は天気の話しをする。一流は皆がしている話をする。超一流は相手が知らない話をする
雑談といえば、本題に入る前にやり取りする軽い世間話という考え方が一般的だが、超一流は、「雑談でその人の価値が決まる」と考え、仕事と同じく、あるいはそれ以上に神経を使って「ネタ」を仕込んでいる。
どのくらい「人の知らない話」や「タメになる話」をするのか、