『はじめての海外不動産投資』
(荒木杏奈ほか著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 日本では歴史的に預貯金の割合が高く、投資には消極的な人が多かったが、近年、資産運用への機運が高まっている。だが、円安やインフレの懸念が広がる中で日本円による資産形成だけでは不安も残る。そこで国外の金融資産へ目が向きがちだが、経済状況の変化に左右されにくいという意味では「海外不動産」も魅力的な選択肢になる。

 本書は「投資初心者向けの海外不動産投資」をテーマに、資産運用の基本から不動産投資のポイントや国内外との比較などを行う。日本と海外の比較だけでなく、先進国と新興国それぞれのメリット・デメリットを知った上で、新興国の中でも著者が推奨するカンボジアなどへの具体的な投資知識を得られるのが特徴だ。

 著者の荒木杏奈氏は、カンボジア・プノンペンの金融機関で勤務した経験をもとに、国内・海外の国際不動産サービスを展開。木下勇人氏は、富裕層に対する不動産・財産コンサルティング、などの業務を展開する税理士。投資・資産運用先を検討している方、これから不動産投資を始めたいと考えている方などにはぜひご一読いただきたい。

著者:荒木 杏奈(Araki Anna)
 アンナアドバイザーズ株式会社代表取締役宅地建物取引士1984年生まれ、東京都出身大手広告代理店セプテーニ(株)入社、その後SBIグループを経て2012年よりカンボジアの首都プノンペンの金融機関に勤務。2013年に独立し日本とカンボジアに拠点を持ち、国内・海外の国際不動産サービスを展開。自身でも投資を積極的に続けている。YouTubeチャンネル『アンナ社長』カンボジアンナを運営。関連会社のアセットオーシャン株式会社代表取締役では、「海外不動産投資・賃貸・移住をもっと身近に」をテーマに、海外不動産のポータルサイト 『Asset Ocean』を運営。著書に『東南アジア投資のラストリゾート カンボジア』(幻冬舎)。

木下 勇人(Kinoshita Hayato)
 愛知県津島市出身。税理士法人トーマツにて非上場会社オーナーファミリーの事業承継対策に従事。2009年、名古屋で相続専門税理士法人を設立し、富裕層に対する不動産・財産コンサルティング、オーナー社長への事業承継コンサルティングを中心に業務を展開。税理士向けに年間100回以上の研修講師を担当している。2017年9月に東京事務所、2021年6月につくば事務所開設。東京税理士会 麹町支部所属。公認会計士・税理士。 主な著書に、「新版 相続・事業承継に役立つ生命保険活用術(清文社:単著)」「複眼的視点を養おう! 税理士が身につけるべきコーディネート力(清文社:単著)」、「ホントは怖い 相続の話 単行本(ぱる出版:単著)」、「新しい常識 家族間契約の知識と実践(日本法令:共著))がある。

第1章 1から学ぶ資産運用
第2章 不動産投資は「本当のお金持ち」への第一歩
第3章 海外不動産投資1年目の教科書
第4章 「カンボジア不動産投資」が最強の理由

要約ダイジェスト

なぜいま、不動産投資なのか

 不動産には、他の資産とは異なる大きな特徴がある。経済状況の変化に左右されることが少ない比較的安定した資産だということだ。特にインフレの際には威力を発揮する。

 インフレになるとモノの価格は上昇し、反対に現金の価値は下がる。しかし、実物資産の不動産の価値は下がるどころかむしろ上昇していく。さらに物価の上昇により、家賃も上昇する傾向がある。日本でも今後はインフレの到来が懸念されており、それに備える意味でも不動産投資はおすすめだ。

 一般的な「お金持ち」の多くは、素敵な自宅や賃貸マンションの保有など、何かしらの不動産を持っている割合が多い。その理由は安定しつつ大きなキャピタルゲインを生むのが不動産の特徴だからだ。

 不動産投資では、安定したインカムゲイン(家賃収入)のほか、買った土地が値上がりし、それを売ることで大きな利益を得るキャピタルゲインがある。お金持ちと言われる人たちはこの2つのメリットをうまく使って自己資産を大きくしていく。

 また、お金持ちになるためには、不動産投資にする年齢や時期も関係している。投資を始めるにあたり、最初に株などの金融商品(資産)に投資する方が多いが、金融商品は値動きが頻繁に行われるため、気持ちも落ち着かない。ライフイベントによって自分の生活スタイルも変わる可能性もある中で投資に充てる時間が取れなくなることも多い。

 お金を学ぶという点では、何かしらの金融商品に投資する経験は悪くない。しかし高い授業料を払っただけでリターンがなければ投資自体の意味はない。不動産投資の魅力を知った上ではじめから不動産投資をしてみるというのも1つだ。

 国内、海外を含め不動産投資の成功率は5%前後と言われている。「負け組」になってしまう理由の多くは、不動産投資に関する知識不足が招いている。まずは自分自身で良い物件かどうかを判断できるだけの最低限の知識を身に付けることが、第一歩だ。

「勝ち組」になるためには、不動産投資の知識を身につけ、運用のゴールや目的・目標を決める、しっかりシミュレーションする、信頼できるパートナーを選ぶ、決断力と行動力を磨くことなどが重要となる。

海外不動産投資1年目の教科書

 不動産投資を始めるとき、真っ先に考えるのは、日本国内の不動産投資だ。だが、日本は今後、少子高齢化が進み労働人口がどんどん減少していき、賃貸の借り手が減ることが予想され、キャピタルゲインは期待できない。

 一口で海外不動産投資といっても、先進国と新興国ではまったくの別物だ。先進国への不動産投資は国内と同じく、不動産取引の法整備が進んでいるため取引上の事故やトラブルが起きにくい。

 また国内不動産ほどではないが、融資を受けることができるのもメリットだ。国内と異なる点は、今後の成長性が期待できる国もあること。例えばアメリカでは、労働人口が増加しているため、

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