『モテるために必要なことはすべてダーウィンが教えてくれた―進化心理学が教える最強の恋愛戦略』
(タッカー・マックスほか/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 恋愛や異性との人間関係に悩む人は多い。それは、男性と女性の生物的な違いや、それに伴う異性に求める要素が異なっているからだ。だが、あらゆる社会環境的変化を遂げてきた現代人であっても、古代から脳の基幹システムや根本的なプログラム部分は変化していないという。であれば、そこを理解することが「モテ」につながる。

 本書は、進化論をベースにした正しいモテ方の指南書。著者らが 20年以上かけて研究した結果導き出した、モテを実現する原則や行動プロセス、実際の実践方法までが詰め込まれている。生物学、遺伝学、社会学、人類学、心理学などの最新の知見を縦横に駆使して、モテの本質に迫る一冊だ。

 著者は進化心理学、人間のセクシュアリティ、知性と創造性、人間の感情について教えている心理学博士と、天性の「モテ」で数々の女性を魅了し、その破天荒な体験を書いた著作がミリオンセラーとなった人気作家。モテのノウハウを得たい方、進化論や人間心理について深めたい方はぜひご一読いただきたい。

著者:ジェフリー・ミラー(Geoffrey Miller)
 ニューメキシコ大学で心理学の准教授として終身在職権を得て、進化心理学、人間のセクシュアリティ、知性と創造性、人間の感情について教えている。コロンビア大学で学士号、スタンフォード大学で博士号を取得。著書の『The Mating Mind』(『恋人選びの心 性淘汰と人間性の進化』岩波書店)と『Spent』(『消費資本主義! 見せびらかしの進化心理学』勁草書房)は12カ国語以上に翻訳されている。2008年には、排卵期のラップダンサーはより多くのチップを稼ぐという研究でイグノーベル賞の経済学部門を受賞した。

タッカー・マックス(Tucker Max)
 著書『I Hope They Serve Beer in Hell(地獄でビールを出してくれればいいのに)』は『ニューヨークタイムズ』のナンバーワン・ベストセラーリストに掲載され、世界じゅうで200万部を売り上げた。『Assholes Finish First(クソ野郎が一番になる)』と『Hilarity Ensues(これからお楽しみ)』もそれぞれ100万部以上の売り上げを誇る。

監訳者:橘 玲(Tachibana Akira)
 2002年、小説『マネーロンダリング』(幻冬舎)でデビュー。同年、『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方』(幻冬舎)が30万部を超えるベストセラーに。06年、小説『永遠の旅行者』(幻冬舎)が第19回山本周五郎賞候補作となる。また、『言ってはいけない 残酷すぎる真実』(新潮社)で新書大賞2017受賞。『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』(幻冬舎)、『亜玖夢博士の経済入門』(文藝春秋)、『上級国民/下級国民』(小学館)、『スピリチュアルズ「わたし」の謎』(幻冬舎)、『裏道を行け』(講談社)ほか著書多数。

翻訳者:寺田 早紀(Terada Saki)
 1980年京都生まれ。コロンビア大学ティーチャーズカレッジ修士課程修了(英語教授法)。高校の英語教師を経て英日翻訳者へ。現在はウェブ記事や出版物の翻訳を手掛ける。訳書に『最新科学が証明した脳にいいことベスト211』(文響社)がある。大学非常勤講師。

河合隼雄(Kawai Hayao)
 1992年生まれ。翻訳者。東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。訳書に『パリジャンが教える ヒゲの教科書』(パイインターナショナル)、『はぐれイワシの打ち明け話』(光文社)がある。

訳者まえがき 「進化論的に正しい」モテ本の登場
Introduction モテについてのまったく新しいアプローチ
PART0 モテを実現する5つの原則
PART1 理論編 進化論的にモテを理解する
PART2 準備編 モテる要素を装備する
PART3 実践編 モテのシグナルを発する

要約ダイジェスト

モテを実現する5つの原則

 人生のほとんどがそうであるように、パートナーと出会うまでには複雑な要素が絡まり合っているが、その中心には、進化論的な深い論理といくつかの核心的な原則がある。モテるためには、まずはこの原則を理解しなければいけない。

第一の原則:科学にもとづいて決める(先入観には頼らない)
 モテ(パートナー選択)の科学はこの30年間でいっきに花開いた。その結果、深い洞察や豊富なエビデンスと体系的な視角を、過去のどの時代よりも優れたレベルで提供できるようになった。

第二の原則:女の子の視点を理解する
 女の視点は男の視点とは違う。女とはいったい何者なのか、何を望んでいるのか、何に魅力を感じるのかを理解せずに、女の子を魅了しようと試みるのは、地図やコンパスなしに荒れ地を進むのと同じだ。

第三の原則:自分の魅力を装備する
 女の子が魅力的だと感じる装備を十分にそろえれば、モテるようになる。少なくとも男にとっては、性的な面で自己を向上させることが、あらゆる面でよい人生へとつながる道だ。

第四の原則:正直であること(自分自身にも相手にも)
 正直さは、自己を向上させ、モテるための基盤になる。もちろん、嘘をつき、他人をだまし、盗むことで成功に至るという道もたくさんある。だがパートナーとの出会いと人生には、正直で倫理的なアプローチが長期的に見て一番効果があるからだ。

第五の原則:ウィンウィンの関係を築く
 異性関係を、片方が得したら片方が損をするゼロサムゲームだとする見方があるが、僕たちは逆の原則を支持している。それは、パートナー探しのゴールは、君と相手の女性の両方が報われる「ウィンウィン」の関係を見つけ出し、つくりだすことである。

 モテるための努力を、勝利を目指して女と戦うことだと考えてはいけない。女の子は君の敵ではない。パートナーとの出会いは、君と同じものを求めている女性を見つけることだと心得よう。以上の5つの原則は、意思決定し行動するための指針になる。

進化論的にモテを理解する

「どうしたらもっと自信がもてますか?」というのは、もっとも受けることの多い質問だ。自信とは、自分の能力や、直面することになるリスクを考慮したうえでの、何かに成功するだろうという現実的な期待のことである。車の運転でも登山でも、素敵な女の子に声をかけることでも同じだ。基本的には人生のあらゆる領域にこのことは当てはまる。

 自信のある男は、あいさつして自己紹介すれば女の子が会話に加えてくれることを予期している。電話番号を聞けば教えてくれることを予期している。自分がそれに値するとか、彼女がそうしなければいけないとか、考えているわけではない。

 そして、本当の自信をつけるために唯一効果的な戦略とは、なんらかの技術を身につけ、

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