『稼げる!DX思考』
(川人寛徳/著)

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 近年、企業がデジタル技術を活用して業務プロセスや経営を進化させる DX(デジタル・トランスフォーメーション)が注目を集めている。ただし、DXはゴールではなく、あくまでも手段であり、そのゴールは経営者であれば自社の業績を上げること、ビジネスパーソン個人として考えれば自分の働き方を改善していくことにある。

 そこで本書では、企業の売上・利益アップから業務改善まで使える DX経営の考え方とメソッドをわかりやすく解説。具体的には社内に埋もれているデータや業務を見える化し、「数えて、並べる」シンプルな手法で DX化を推進する。様々な業界の事例も掲載されているため、読み進めていくうちに、自社業務改善のイメージがわいてくるはずだ。

 著者は「人の可能性を、再発見する」をミッションにかかげ、人でなくてもいいことは ITやロボットに任せ、人にしかできないことにフォーカスする事業を展開する株式会社 batton代表取締役。企業規模や部署を問わず、生産性向上や業務改善を目指す経営層・マネジャー層はぜひご一読いただきたい。

著者:川人 寛徳(Kawahito Hironori)
 株式会社batton代表取締役。1979年東京都生まれ。2002年株式会社ベルシステム24入社。2005年株式会社ワイキューブ入社。ブランディング、マーケティング、採用、教育のコンサルティングを行う。2010年独立。2011年名もなき株式会社設立。中小企業の販促・教育支援に取り組む。2013年株式会社キャリティ入社。日本ビジネスモデル協会事務局長として各種セミナーの講師を務め、年間約3000名の経営者にビジネスモデル構築の指導を行う。2016年株式会社キャリティ 代表取締役就任。2019年一般社団法人働き方改革協会代表理事就任。同年株式会社batton設立。2019年パシフィコ横浜にて「働き方改革カンファレンス」主催。スーパーブレイントレーニング1級認定コーチ。「人の可能性を、再発見する」をミッションにかかげ、人でなくてもいいことはITやロボットに任せ、人にしかできないことにフォーカスする。人の可能性をさらに高めたいという想いで事業展開。流行りやツールに踊らされるのではなく、本質的な新しい働き方・生き方を追求している。
PART1 会社を変えたいなら「紙」を数えなさい!
PART2 「数えて、並べる」だけで、あなたの会社は生まれ変わる
PART3 業種別「DX経営、はじめの一歩」アクションプラン
PART4 「DX経営、はじめの一歩」つまずかないためのポイントは?

要約ダイジェスト

会社を変えたいなら「紙」を数えなさい

 DX化で会社を変革する前に、まずやってほしいことがある。それは社内にある「紙の数」を数えることだ。数えると言っても、枚数をカウントするという意味ではなく、オフィスで何種類の紙を使用・保管しているのかを把握するのだ。

 ペーパーレス化は 80年代から叫ばれており、一気にペーパーレスを断行した企業もあれば、残念ながら遅々として進まない企業もある。例えば、病院では古い患者のカルテを紙のままで保存しているところも多く、大きい病院になると「カルテ庫」と呼ぶ倉庫がある。その倉庫の維持費だけで年間 2000万円ぐらいかかっているという。

 全部デジタル化するだけで、毎年 2000万円も削減できるのに改善されないほど、紙の慣習を改めるのは困難なのだろう。しかし、紙による作業、分類や保管の手間とスペースを考えると、「紙のデジタル化」は生産性アップに欠かせないステップだ。

 ざっと数えてみるだけで、次のような紙がデスク周りや職場を占領している。納品書、受領書、FAXで届く注文書、請求書、契約書、経費書類、稟議書、会議資料、商品パンフレット…などなど。極論するなら、これらの紙のツールで作業をしているかぎり、令和になっても「昭和と代わり映えしない生産性」で仕事をしていると言える。

 紙で処理をしているデメリットは「検索しにくいこと」「オフィスのスペースを圧迫すること」だけではない。データであれば、多数の人数に一瞬で共有できるが、紙ではできない。だから、データが共有化されないのが常態化すると、紙の情報にアクセスできる限られた人が社内の重要な業務を独占してしまうのだ。

 その場合のマイナス面で顕著なのが“売り逃し”。とくに、仕入れ担当者に任せきりの会社では、仕入れ数などが属人的になり、ロスが生じやすくなる。データが共有されず、検証されないから、担当者の“長年の勘”や“根拠が弱い基準”で仕入れが決まる。

 データに基づいていない以上、確実に取りこぼしが出ているはずだ。また仮にその担当者の仕入れ感覚が卓越していても、

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