『仕事の研究』
(美濃部哲也/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 予測不可能な時代になり、仕事の仕方も変化させなければ成果がおぼつかない場面も増えてきている。大企業でもベンチャー企業のようなマインドセットが求められたり、現場仕事にもクリエイティビティや経営目線が求められたり…、さらに、デジタル化によって仕事だけでなく生活にも大きな変化が起こっている。

 そこで本書では、変化する時代における創造的な仕事に役立つノウハウを、テクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキルの3つに分類し、50の法則として解説。一読すれば、「主観と客観を行き来する」「小さな約束ほど大切にする」「共感の連鎖を広げる」など、どんな業界でも必要とされ続けるスキルが理解できるはずだ。

 著者はエムアンドアイ代表取締役。サイバーエージェント常務取締役、テイクアンドギブ・ニーズ取締役、タビオ執行役員などを歴任し、現在は経営アドバイザー業務やブランディング活動のプロデュースを行う人物。クリエイティブな仕事をしたい、世の中に新しい価値を創出したいという方は、ぜひご一読いただきたい。

著者:美濃部哲也(Minobe Tetsuya)
 (株)エムアンドアイ 代表取締役。1993年電通入社。2000年より(株)サイバーエージェント常務取締役、(株)テイクアンドギヴ・ニーズ取締役、タビオ(株)執行役員、(株)ストライプインターナショナル執行役員、(株)ベクトル執行役員、ソウルドアウト(株)取締役CMOなどを歴任。テイクアンドギヴ・ニーズ社では売上高53億円から464億円までの急成長期を取締役営業統括本部長として牽引。タビオ社では靴下屋のリブランディングによって、出店加速と同社の顧客基盤を強化。ストライプインターナショナル社ではKOE事業を立ち上げ。ソウルドアウト社のコーポレートブランディング遂行、デジタルホールディングス社のコーポレートブランディング遂行、PR TIMES社のミッション策定など、経営と事業とブランディングに一本の筋を通すことで会社の成長に伴走。現在は、事業主側の経営視点で、アドバイザリー業務、マーケティング・ブランディングのアドバイザリー業務、ブランディング活動のプロデュースを行う。経営とマーケティングを繋ぎ、経営の情報参謀機能を果たし、ステークホルダーとの間に共感と共創関係が生まれるブランディングを創造。事業会社で、カンヌライオンズ、スパイクス・アジア、ACC、広告電通賞など、受賞多数。
序 章 これからの仕事術
第1章 テクニカルスキル
第2章 ヒューマンスキル
第3章 コンセプチュアルスキル

要約ダイジェスト

これからの仕事術

 ゼネラリストとして、一社で定年を迎えるまで仕事をするという選択肢が稀になることが予測される中で、その人ならではの専門性が重要になってくる。専門性を身に付けるために、今、注目されているのが「リスキリング」だ。

 一般的に「リスキリング」といえば、DXの専門知識を身に付ける研修などが主流だが、それだけでは不十分だ。DXの知識と並行して「自分らしい専門性」をスキルとして磨いていくこと、特に、ゼロベース思考で理想を想像し、それをカタチにしていく力がこれからますます求められていく。以下、ビジネスをクリエイティブにするスキルを紹介しよう。

テクニカルスキル

 テクニカルスキルとは、創意工夫をしながら仕事を創造的なものにしていくために必要な業務遂行スキルだ。情報収集、アイデアの発想、発想したことを形にするスキルなどである。テクニカルスキルを身に付けることで、役職や年齢を問わず、部署や社内外の壁を飛び超えて、長い間必要とされる存在になれる。

圧倒的な行動量がインプットの質を生む

 プロフェッショナルは「量が質に転化する」とよく言う。現場のオペレーションを改善するためには、「作業を体感して把握する」ことが重要だ。また、新しい需要や市場をつくることが目的の場合は、一次情報のインプット量を増やしておかなければならない。

 ポイントは一般的なレベルの3倍基準で行動量を増やしておくことだ。インプットの累積量に比例するように、ゴールイメージの映像が頭の中に浮かんでくる。3倍と聞くとハードルが高く聞こえるが、個人で仕事をしている人たちは当たり前にそうしている。

 彼らは始業時刻も終業時刻も残業も、決められた休みの日もなく、何時間でも勉強や準備に時間を費やす。何もしていないように見えても頭の中で四六時中考えているので3倍どころの話ではないのだ。

 昨今「効率化」や「時短」「働き方改革」という言葉をよく耳にするが、それだけでは創意工夫もできなければ、人の心が動くような新しい意味や価値のある商品・サービスを生み出すことはできない。そして夢中になれる自分にも出会えなくなってしまうのだ。

結果を残す鉄則は APDCA

 日頃からいろいろな物事を観察したり、自らの目や耳で確認をしていきながら「こういうことやったらどうかな?」と考えていると、「なんとなくいけそうな気がする」という感覚が芽生えてくる。このポジティブな感覚が 50%を超えたら、「ちょろっとやってみる」ことがとても重要だ。

 よく PDCAというが、VUCAの時代はこれまで以上にスピードが大切だから、初めに Actionを加えて APDCAを繰り返すことだ。組織全体が「大怪我をしない形での 51%で GO」を歓迎する雰囲気になれば、大企業病にならなくて済む。

主観と客観の行き来をする

 1つの物事をいくつもの角度から見ることによって、物事の本質が見えやすくなることがある。それと同じぐらいの割合で主観と客観の行き来をすることで、物事を見誤ることが減っていく。

 客観視の極みは、辛口の消費者目線だ。例えば、

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