『アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書』
(アンドリュー・O・スミス/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 コロナ禍や世界的な政治的動乱の影響で、働き方や経済の先行きがさらに見えにくい時代となった。こうしたなか、最も気がかりなのが、将来的なお金への不安ではないだろうか。特に日本では諸外国と比べてあまり金融リテラシー教育が進んでいないとされ、人生のライフステージごとのお金との付き合い方に苦労している方も多い。

 そこで本書では、アメリカの高校生が授業で学ぶレベルのお金の基礎知識をわかりやすく解説。貯蓄や投資の基本のみならず、就職・転職・起業、借金、金利、保険、税金、年金、破産、契約、金融詐欺、老後資金など、人生の岐路で役立つ知識を網羅的かつ平易に説いており、日本のビジネスパーソンのための入門書としてもおすすめできる一冊だ。

 著者は MBA・法務博士で、学生時代からお金、投資、資金計画に関するアドバイスを行い、投資ファンドの最高財務責任者などを経て、現在は化学品メーカーの最高執行責任者を務める人物。お金に不安を感じている方や資産形成を考えている方はもちろん、すでに貯蓄・投資を進めている方も基本を押さえる一冊としてぜひご一読いただきたい。

著者:アンドリュー・O・スミス(Andrew O. Smith)
 MBA・法務博士。学生時代からお金、投資、資金計画に関するアドバイスを行い、ペンシルベニア投資同盟(アメリカでもっとも早い時期に設立された大学投資クラブのひとつ)の設立に関わる。受託者、ファイナンシャルアドバイザー、弁護士として、信託基金、遺産、投資パートナーシップ、有限会社、保険信託、不動産パートナーシップ、個人資産の管理の相談に乗る。キャリアの初期は有資格の商品取引アドバイザーとして活躍し、投資ファンドの最高財務責任者を務めた。コンサルティング会社ブーズ・アレン・ハミルトンの経営コンサルタントとしてキャリアをスタート。現在は特殊化学品メーカーのイェルキン・マジェスティック・ペイントで最高執行責任者を務める。著書に『Sand in the Gears: How Public Policy Has Crippled American Manufacturing』がある。ペンシルベニア大学ウォートン校で金融の学位、同じくペンシルベニア大学工学・応用科学校で工学の学位をそれぞれ取得。シカゴ大学ブース・スクール・オブ・ビジネスでMBA、同じくシカゴ大学ロースクールで法務博士号をそれぞれ取得。1988年、法学と経済学の卓越した功績を認められオリン賞を授与された。メイン州バス出身。

訳者:桜田 直美(Sakurada Naomi)
 翻訳家。早稲田大学第一文学部卒。おもな訳書に『睡眠こそ最強の解決策である』(SBクリエイティブ)、『なぜ私は「不可能な依頼」をパーフェクトに実現できるのか?』(大和書房)、『できる人の人生のルール』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法』(かんき出版)などがある。

推薦者まえがき(橘玲)
第1章 お金の計画の基本
第2章 お金とキャリア設計の基本
第3章 就職、転職、起業の基本
第4章 貯金と銀行の基本
第5章 予算と支出の基本
第6章 信用と借金の基本
第7章 破産の基本
第8章 投資の基本
第9章 金融詐欺の基本
第10章 保険の基本
第11章 税金の基本
第12章 社会福祉の基本
第13章 法律と契約の基本
第14章 老後資産の基本

要約ダイジェスト

お金の計画の基本

 この世の中で生きていくにはお金が必要だ。必要なものを手に入れるのにもお金が必要で、安全に暮らすのにもお金が必要だ。心の健康でさえ、お金が必要かもしれない。もちろんこれは、「お金がすべて」という意味ではない。昔から「幸せはお金では買えない」と言われているが、まさにその通りだ。

 とはいえ、お金がないと、しなくてもいい苦労をすることになる。そこで、大きな夢をかなえるためにも、日々の生活で必要なものを買うためにも、お金の計画を立てておくと大いに助かることになる。

 お金の計画とは、「自分がお金を使って何をしたいか」ということだ。人生の中でお金に関する要素をピックアップし、具体的な戦略を立てる。お金の計画は、できれば紙に書いたほうがいいだろう。目に見える形にすることで、本当に必要なものがはっきりする。

 そして、お金の計画とは一度決めれば終わりというものではなく、ずっと続くプロセスだ。詳しい計画を立てるにしても、ざっくりした計画でも、たいてい次のような要素がお金の計画には含まれている。

支出:今のライフスタイルを維持するのに、どれくらいのお金がかかるだろうか? この先、必要なお金は増えるだろうか? 減るだろうか? 多くの人は毎月の予算を決め、自分が何にいくら使ったのか把握している。

収入:仕事をするのも、キャリアを築くのも、その主な目的は「収入を得ること」だ。

貯金:収入の一部を貯金に回すのは大切なことだ。どれくらい貯金があるか、貯金の習慣ができているかどうかということは、お金の計画を立てるうえで大きな要素になる。

借金:クレジットカード、住宅ローン、奨学金…、それぞれ形は違うが、すべて借金だ。何のために借金をするのか、いくら借りるのか、どんな条件で借りるのかといったことも、すべてお金の計画の要素になる。

安心:万が一に備えて保険に入る。医療保険、火災保険、地震保険、生命保険などに入っていれば、もしものときも安心だ。

貯金の基本

 貯金とは、単純に言えば「お金を使わないこと」だ。そして、今日お金を使わないということは、明日お金を使う能力が手に入るということを意味する。今使わずにいれば、将来お金が必要になったときに使えるということだ。

 貯金をする第1の理由は、将来の支出に備えること。第2の理由は、人生の大きな目標を達成するためだ。高校生や大学生、社会人になりたての若い人であれば、大学、車、家、結婚と子育て、起業といったあたりが大きな目標になるだろう。そのすべてにお金が必要だということを考えれば、

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