- 本書の概要
- 著者プロフィール
2000年当時、最年少上場社長となったサイバーエージェント代表取締役の藤田晋氏と、“ホリエモン”こと実業家の堀江貴文氏は、1学年違いで、20代の頃から親交がある“盟友”だ。本書では、彼らが波乱万丈のキャリアの中で学んできた心の鍛え方を、10代、20代、30代、40代と時系列にエピソードを交えて交互に語っている。
「孤独や寂しさを乗り越えた先にあるもの」「大切なのは“直感”と“熱狂”」など、対照的な2人の生い立ちから ITとの出会い、それぞれの事業や事件など、話題に事欠かない2人だからこそのエピソードが満載だ。スタートアップ経営に興味関心のある方はもちろん、自分を成長させたい、殻を破りたい方はぜひご一読いただきたい。
1973年、福井県生まれ。サイバーエージェントを1998年に創業し、2000年に史上最年少社長(当時)として東証マザーズに上場。インターネット産業で高い成長を遂げる会社づくりを目指し、「21世紀を代表する会社を創る」をビジョンにABEMA、インターネット広告、スマートフォンゲームなど革新的なビジネスを数多く手がける。『渋谷ではたらく社長の告白』『起業家』『藤田晋の成長論』など著書多数。
著者:堀江 貴文(Horie Takafumi)
1972年、福岡県生まれ。実業家。SNS media&consultingファウンダー。ライブドア元代表取締役CEO。ロケットエンジンの開発やスマホアプリのプロデュースのほか、予防医療普及協会理事として予防医療を啓蒙するなど幅広い分野で活動中。会員制サロン「堀江貴文イノベーション大学校(HIU)」では、約1000名の会員とともに多彩なプロジェクトを展開。『ゼロ』『本音で生きる』『多動力』など著書多数。
第2章 勝負したい人へ
第3章 熱狂したい人へ
第4章 広く貢献したい人へ
要約ダイジェスト
「恩人」を引き寄せろ(堀江貴文)
人生は「押し上げられたり、押し上げたり」という営みの繰り返しだと感じる。クソつまらない家で百科事典ばかり読んでいた僕は、小学3年のときの担任・星野先生のすすめで、久留米市の進学塾に通い始め、中学受験を経て中高一貫の私立校に入学した。
「刺激がない」「居場所がない」「張り合いがない」…。そんな状況は、明らかに心を弱くさせる。何の刺激もない田舎町に退屈しきっていたから、塾という居場所にたどり着くことができて、本当にありがたかった。
星野先生は僕にとって初めての理解者だった。百科事典をせっせと読んでいることや、祖母が毎日唱えているお経をいつの間にか暗記したことなどを、いちいち全部褒めてくれた(両親に褒められたことはない)。
「自分を理解してくれる人がいる」「応援してくれる人がいる」。そう思うだけで、孤独だった僕の心はじんわりと温かくなった。星野先生は、小学生の僕の心を“強烈なレベル”で強めてくれたのだ。
そんな出会いを引き寄せるコツは、あきらめずに「そのときの自分ができることを、それなりに頑張ること」に尽きる。今は SNSがある。「発信すれば未来は創れる」というくらいの意気込みで取り組めば、“恩人”も“ファン”も、いつしかできているはずだ。
泥臭く粘れるのは若さの特権(藤田 普)
大学1年生のとき、「稀代の勝負師」と称される桜井章一会長が設立した麻雀の競技団体(道場)である「雀鬼会」に約1年間通った。桜井会長の教えの中で、特に私の心に響いたのは「洗面器から最初に顔を上げた奴が負ける」という言葉だ。
麻雀をやっていて、気分が一番ラクなのは、点数をたくさん持っている状態だ。他の人と競り合っていると苦しいため、「早く一人勝ちの状態になりたい!」と無理をして、アガろうとしてしまいがちだ。本当は勝負のときではないにもかかわらず、