『会社を買って、起業する。―超低リスクで軌道に乗せる「個人 M&A」入門』(五味田匡功/著)

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 近年、後継者不在を解決する手段として、中小企業の「M&A」が盛んに行われている。さらに最近では、こうした法人対法人の取引はもちろん、会社員やフリーランス、士業、コンサルタントなどの個人が「小さな会社」を買う「個人M&A」も注目を集めているという。当然こうした M&Aには「買っていい会社」かどうかの「目利き」が必要となる。

 本書では、事業承継コンサルタントとして活躍する著者が、個人 M&Aでベストな手法と考える「承継者不在の会社を超友好的に購入する手法」を解説。低リスク・低価格で高リターンの「超優良企業」の探し方・見極め方・買い方、さらには会社買収後の出口戦略までを具体的に指南している。

 著者は社会保険労務士(社労士)事務所立ち上げを経て、事業承継を「する側」「される側」両方の経験を活かして事業承継コンサルタント・社労士・中小企業診断士として活躍。起業や副業のアイデアや手段を探している方はもちろん、すでに事業を始めている方の買収・売却検討に際しても役立つ一冊だ。

著者:五味田 匡功(Gomita Masayoshi)
 事業承継コンサルタント。2007年、会計事務所在籍中に社会保険労務士・中小企業診断士に同年度に合格。会計事務所内での社内ベンチャーとして社労士事務所を立ち上げ、その後独立。Wライセンスを活かし人事・労務設計と共に、ビジネスモデルの改善もサポートすることで関西でも有数の社労士事務所に成長させる。船井総研が主催する社労士による投票で2年連続最も活躍した社労士に選出され表彰される。2020年3月には自ら立ち上げた社労士事務所を事業承継し引退、同時に42年の歴史がある株式会社クリエイトマネジメント協会を承継する。
 承継を「する側」「される側」両者の経験を活かして、新しい承継モデル「ネクストプレナー」を立案し、日本最大の税理士事務所である辻・本郷税理士法人との共同事業として国、地方公共団体、金融機関と連携しながら普及に邁進している。
著書に『急成長を実現する! 士業の営業戦略』(日本法令)がある。
序 章 どんな人がどんな会社を買っているのか?
第1章 会社は「超友好的」に買うのがベスト
第2章 勝負は準備で8割決まる
第3章 「承継者のいない会社」を探す方法
第4章 「素人感覚」で会社を買うかどうかを判断する
第5章 経営者との食事で「実態」を把握する
第6章 「決算書の数字」で冷徹に判断する
第7章 「資料精査」でリスクを徹底的に洗い出す
第8章 株式購入の3ステップと購入資金の作り方
第9章 会社を買った後の経営者としての選択肢

要約ダイジェスト

個人で会社を買える時代がやってきた

 いま、会社を売りたい人と買いたい人をマッチングする、M&Aマッチングサイトが増えている。売りに出ている会社のなかには、「承継者がおらず休業・廃業せざるを得ない。誰か引き継いでくれる人がいれば安く(場合によっては無償で)売りたい」という会社もたくさんある。

 そんな会社のなかから、あなたの希望条件にマッチした案件を選んで相手側と交渉し、両者が合意すれば売買が成立する。会社員などの個人が会社を買う場合の一番のメリットは、「副業(または投資)として収入源を増やし、収入をアップできる」ことだ。

「いまの本業を続けながら別の会社を経営するなんて無理」と思うかもしれない。だが「業務を自動化する」「運営を他者に任せる」などで、会社運営ができる事業、方法はいくらでもある。自分が時間を割かなくても回る事業を安い金額で買い、月々 10万円でも収益が上がれば、十分効率のいい副業として成立する。

 会社を買って本業を上回る収入が得られるようになれば、いま勤めている会社を辞めて独立する」という選択肢もできる。「すでに経営が成り立っている事業」を購入するため、M&Aで独立するのは、ゼロから起業するよりもリスクが小さく、経営を軌道に乗せるスピードも速い。

 すでに屋号を持って事業を行っている個人事業主やスモールビジネスオーナーにとっても、会社を買うことで「既存事業のみで事業拡大するよりも、早く、安く、確実に事業拡大できる」というメリットがある。

 会社が事業拡大を目指す場合、とくに重要な要素は「顧客リスト」と「商品・サービス」と「人材」だ。会社を購入すれば、それらがすべて手に入り、短期間で効率よく収益を上げることが可能だ。また、「事業相互のシナジー(相乗効果)を生むことで、効率よく収益をアップできる」こともメリットだ。

 例えば私の本業は社労士だが、ある研修会社を買ってそちらも経営している。研修サービスの営業活動を通じて、社労士顧問の仕事が獲得できる一方、社労士事務所の顧客に研修サービスも提案できる。こうしたシナジーを創出できれば、1人あたりの顧客獲得コストが少なくてすむ。

 一方で、個人による会社購入には、

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