『AI時代のキャリア生存戦略』
(倉嶌洋輔/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 現在、これまでは AIに代替されないと思われていたクリエイティブ系の業務や専門職の領域にも、AIが進出を始めている。今後数十年スパンで見ると、テクノロジーの進化によって職を失う「テクノ失業」が激増していくと予測されるなか、ビジネスパーソンはどのようにキャリア戦略を描き、行動すべきなのか。

 本書では、労働者のスキルを3つに分類し、現状の AI開発の特徴を踏まえ、代替されにくい職業の具体的な種類や先行事例を挙げながら、それぞれのテクノ失業に備えた生存戦略を提示する。AIの基礎知識や AIを踏まえて変えるべき仕事観まで解説されており、一読すればキャリア戦略だけでなく AIへの理解をも深めることができるはずだ。

 著者は AIや DXといった先端領域のコンサルタントで、Tech系 YouTuberとしても個人リテラシーの底上げや先進化に従事する人物。企業規模や業種を問わず、キャリア戦略を考え直したい方、AIの知見を広げたい方、今後のテクノロジーの進化の方向性を捉えたい方にはぜひご一読いただきたい。

著者:倉嶌 洋輔(Kurashima Yosuke)
 株式会社 Focus on 代表取締役・AI/DXコンサルタント・Tech系YouTuber(Techサプリ)、1985年生まれ。明治学院大学法学部卒。グロービス経営大学院経営学修士修了(MBA)。ワークスアプリケーションズのインターン時にプログラミングと出会い、インターンの上位成績者として入社資格を得て同社にエンジニア職で入社。その後、スマホアプリのベンチャー企業や SEの企業で Tech領域の知見を広げる。MBA取得をきっかけに、2017年にコンサルタントとして独立。IT系証券企業やグルメレビューサービス企業、東大系 AIベンチャー等の事案でのコンサルティングや、一般向けには Tech系の情報発信を行い、個人・企業のTech系の底上げや先進化に従事している。
はじめに 「魔法の時代」と「魔法への対抗策」
第1章 「テクノ失業」の波と3つの生存戦略
第2章 戦略1 安全な職に逃げる 高台に逃げる退避戦略
第3章 戦略2 複数領域を横断する 防波堤を築く防御戦略
第4章 戦略3 AIを味方につける 時流に乗る、波乗り戦略
第5章 AI時代の情報収集術 変化の激しい時代のあるべき生き方
終わりに 良くも悪くも進むテクノロジーの進化

要約ダイジェスト

「テクノ失業」の波と3つの生存戦略

 新技術の進歩により、新しいものが生まれる一方で、古くからある多くの職業が、規模の大小はあるが脱人間化される。この「脱人間化の波」により失業することを「テクノ失業」と呼び、多くの研究者がこのテクノ失業に警鐘を鳴らしている。

 しかし、問題なのは「テクノ失業の波が来ていること」自体ではない。問題は、その波の正体があまり理解されず、波に対抗するための的確な理解と戦略を持って行動に移せている人がとても少ないという点だ。この不確実性の高い社会で生き残るには、未来の解像度を上げることが重要になる。

 現時点では AIは万能ではなく、得意なこともあれば、苦手なこともある。それを踏まえると、テクノ失業の大波が飲み込む職業は以下の低・中・高スキルの3つに分けられる。

低スキル型職業:
「低スキル型」とは、仕事のやり方をマニュアル化・定型化できる職業のことで、学歴不要で簡単な職業ということではない。例えば、銀行や公務員の窓口係、定型化された教科書の内容を教える教員は、頭を使う低スキル型の職業として挙げられるし、税理士のように年収の高い職業も該当する。

 低スキル型業務がもっとも AI化・キカイ化される危険性が高いが、全ての低スキル型の職業が AIやキカイに置き替わるわけではない。「人間が行うことに価値のある仕事」や「AI化やキカイ化するには多大なコストがかかる仕事」などは残り続ける。

中スキル型職業:
「中スキル型」とは、例えば、経営コンサルタント・営業・エンジニア・デザイナーなど、非マニュアル業務を専門に行う一般的なシングルスキルのビジネスパーソンのことである。

 専門領域ごとに部署を分けて人を配置する企業の会社員にも多く、非マニュアル型のため、AI時代においても一見、安定しているように見える。だが、AIは、1つの分野に特化し日々高度化され実用化されているため、

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