『世界のマーケターは、いま何を考えているのか?』
(廣田周作/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 マーケティングの世界では、日々目まぐるしく変わる消費者ニーズやトレンドの中で、バズワードが表れては消えていくスピードが早まっている。また、価値観が多様化し、マス向けの施策が以前ほどインパクトを出せなくなった。このような中で、苦境に立たされているマーケターは少なくない。

 そこで本書では、世界中の企業、ブランドの事例を通して、「今、マーケティングは何ができるのか?」という本質的な問いの答えを探る。大枠としてのマーケティングのあり方だけでなく、これからの世界の消費を支えていくZ世代のインサイトや、消費者コミュニケーション、エンゲージメントの潮流もキーワードでわかりやすく解説している。

 著者は大手広告代理店などを経て企業のブランド開発を専門に行う会社を設立。独自のブランド開発やリサーチの手法で多くのブランド戦略立案やイノベーション・プロジェクトに携わる人物。マーケティングに行き詰まりを感じている担当者や経営者はもちろん、新たな価値観の潮流に触れたい方は職種を問わずご一読いただきたい。

著者:廣田周作(Hirota Shusaku)
 1980年生まれ。放送局でのディレクター、広告会社でのマーケティング、新規事業開発・ブランドコンサルティング業務を経て、2018年8月に、企業のブランド開発を専門に行うHenge Inc.を設立。英国ロンドンに拠点をもつイノベーション・リサーチ企業Stylus Media Groupのチーフ・コンサルタントと、Vogue Business(コンデナスト・インターナショナル)の日本市場におけるディレクターも兼任する。独自のブランド開発やリサーチの手法をもち、多くの企業のブランド戦略立案やイノベーション・プロジェクトに携わる。自著に『SHARED VISION』(宣伝会議)など。
はじめに
第1章 マーケティングとは、未来への約束を守ること
第2章 世界的な消費者インサイトを読み解く
第3章 コミュニケーション・エンゲージメントの潮流
終 章 これから、マーケターは何をすべきなのか?
おわりに
巻末特典 Z世代に支持されているブランド 60

要約ダイジェスト

マーケティングとは、未来への約束を守ること

 現代のブランドは、技術力や商品ラインナップだけではなくて、お客さんと向き合う姿勢や、振る舞い、「世の中を本気で変えていこう」とする勇気が問われている。かたちだけ真似をしても意味がない。

 思想的な約束をするのであれば、当然品質も高くなければならない。モノも、製造プロセスも、信念も、売り方も、ブランド活動、ブランド接点、すべてに一貫性が問われる時代になったのだ。

 マーケティングの教科書では、市場のどこにニーズがあって、どこにターゲットがいて、その人の課題は何かを細かく特定して、それを解決していくことが必要だと習う。しかし、現代はSNSなどを通して、企業の姿勢そのものが人々に見えやすくなったこともあり、単に消費者のニーズを満たしていれば売れるというわけにはいかなくなっている。

 ニーズを満たすこと以上に重要になってきているのが「企業が消費者に、どこまで未来の安心を約束できるか」ということだ。ブランドのストーリーや思想はもちろん、それをどのようなプロセスでかたちにしているのか、どのように売ろうとしているのか、具体的な行動も問われている。

 ある高級女性下着メーカーは、毎年、派手なショーをテレビで中継したりして、話題をつくってきた。しかし、2018年に幹部のひとりが、ショーに LGBTQのタレントやモデルを起用しないと発言して大問題となった。

 その下着がいかに、高級で素晴らしいデザインであったとしても、幹部の思想や振る舞いに差別的な視線があったことで、不買運動にまで発展してしまったのだ。その直後、同社の株価が半減する事態に陥った。

 対照的に、現在米国で活躍しているアーティストのリアーナは、

続きを読むには会員登録が必要です。

© 2022 ZENBOOKS,Inc. All Rights Reserved.
要約記事は出版社または著作者から適法に許諾を取得し、作成・掲載しています。本記事の知的所有権は株式会社ゼンブックスに帰属し、本記事を無断で複製、配布、譲渡することは固く禁じます

特集