『伝説のプロ経営者が教える 30歳からのリーダーの教科書』
(新 将命/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 ビジネスパーソンにおける30代は、キャリアの重要な分岐点になる。20代での経験を踏まえ、さらに成長を求めることもできれば、仕事への慣れから、ある意味手を抜きつつ働くこともできるからだ。「経営のプロフェッショナル」として知られる本書の著者も、「ビジネスリーダーとして成功できるかどうかは、30代で決まる」と断言する。

 同時に著者は、成功するための「原理原則」があるにもかかわらず、多くの人がそれを知らず遠回りしているとも述べる。そこで本書では、時代や社会、業種や業態を問わず普遍性を持つ、リーダーとしての原理原則を解説。内容は自己研鑽からマネジメント、経営戦略や組織作りなど、リーダーに必要なスキルとマインドを網羅した実践的なものだ。

 著者はジョンソン・エンド・ジョンソンなどグローバル・カンパニーで社長職を3社、副社長職を1社経験など、50年以上にわたり日本、ヨーロッパ、アメリカの企業の第一線に携わってきた人物。84歳の今も様々な会社のアドバイザーや経営者のメンターなど、「リーダー人財育成」の使命に取り組む。

著者:新 将命(Atarashi Masami)
 1936年東京生まれ。早稲田大学卒。株式会社国際ビジネスブレイン代表取締役社長。
シェル石油、日本コカ・コーラ、ジョンソン・エンド・ジョンソン、フィリップスなど、グローバル・エクセレント・カンパニー6社で活躍し社長職を3社、副社長職を1社経験。
2003 年から2011年3月まで住友商事株式会社のアドバイザリー・ボード・メンバーを務める。「経営のプロフェッショナル」として50年以上にわたり、日本、ヨーロッパ、アメリカの企業の第一線に携わり、いまも様々な会社のアドバイザーや経営者のメンターを務めながら、長年の経験と実績をベースに、講演や企業研修、執筆活動を通じて国内外で「リーダー人財育成」の使命に取り組む。おもな著書に『経営の教科書』『リーダーの教科書』(以上、ダイヤモンド社)、『上司と部下の教科書』(致知出版社)、『経営理念の教科書』(日本実業出版社)がある。
第1章 人生を空回りで終わらせる勘違いをしていないか
第2章 リーダープラットフォームに隙はないか
第3章 大局観を身に付けるためのポイント
第4章 ピンチをチャンスに変換する決め技
第5章 グローバル時代、ダイバーシティ時代の波をどう乗り切るか
第6章 卓越とは千の詳細である

要約ダイジェスト

ビジネスパーソンの一生は、30代でほぼ決まる

 ビジネスパーソンの一生は、30代でほぼ(80%以上)決まってしまうと考えている。なぜか。青年には3つのアドバンテージがあるからだ。アドバンテージの第1は、若くて元気があるため、身体にムリがきく。

 第2に、若いがゆえに、失敗が許されるという点だ。失敗したとしても、人生の残り時間が長いので何度でもリカバリーショットが打てる。

 第3のアドバンテージは、残された人生の伸びしろが広く長いうえに、体力も気力も充実しているので、その気になれば学ぶ時間がふんだんにあるということだ。学ばない人は滅びる人だ。「学ぶ時間」という特権を活かさないのはあまりにもったいない。

 30代の青年は熱い鉄である。いま打たないと、いつしか鉄は冷えてしまう。打つとは何をか。それは、日々経験を積んだ上に、ビジネスパーソンとして成長、成功するための「原理原則」をきっちり学び身に付けることだ。

デキル人とデキタ人

 私自身も、若いころには勘違いが多く、30代ではデキル人に憧れた。デキル人がリーダーになるものと思い込んでいた。しかし、実際にリーダーの立場になってみると、リーダーはデキルだけでは務まらないことを痛いほど知った。

 よく「デキル人よりデキタ人」というが、デキル人というのは才人、スキルの高い人だ。一方、デキタ人とは『論語』でいう君子である。人間力の高い、徳の人だ。

 デキルだけのリーダーでは、部下の信頼は得られない。部下が「この人のためなら」と心を許してついて来ないからだ。だが、デキタ人というだけでも、部下は安心してついて行けない。安心してついて行くには、リーダーに部下を納得させるだけのスキルが求められるからだ。リーダーは「デキルデキタ人」という二重構造の人でなければならない。

 デキタ人になるための教科書は『論語』や『貞観政要』などあるにはあるが、最も効果的なのは「人という教科書」である。45歳でジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人の社長に就いたとき、

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