- 本書の概要
- 著者プロフィール
具体的には、説明の準備や組み立て、説得力が増す説明法、プレゼンや人前での説明、リモートやメールでの説明、さらに説明上手になる心得といった項目別に、「三流(ダメレベル)はこうする、二流(普通レベル)はこうする、一流はこうする」という形式で 45個の説明ノウハウを解説している。
著者は株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役で、現在全国40都道府県で年間 2000回にわたり社会人の伝わる話し方セミナー、研修を開催している人物。説明やプレゼンテーション、コミュニケーションに苦手意識がある、あるいはレベルアップさせたいと感じているビジネスパーソンはぜひご一読いただきたい。
株式会社モチベーション&コミュニケーション代表取締役・メンタル心理カウンセラー 人材派遣会社の営業をボイストレーニングスクールの職員を経験後、コミュニケーションスクールを立ち上げる。 現在は全国20ヶ所で、伝わる話し方、好かれる話し方、あがり症改善、人前でのスピーチトレーニングなどを実施。年間1,500回のセミナーを開催し、受講者数は20,000人を越える。
Chapter2 説明の組み立て方
Chapter3 説得力が増す説明
Chapter4 プレゼンや人前での説明
Chapter5 リモート・メールでの説明
Chapter6 説明上手になる心得
要約ダイジェスト
話の整理
「MECE(ミーシー)」とは「モレなく、ダブリなく」という意味で、ロジカルシンキングの世界でよく使われる。モレやダブリがあると信憑性に欠くので、モレやダブリがない状態で説明することは大事だ。
しかし、「モレなく、ダブリなく整理できていること」と、「モレなく、ダブリなく説明すること」は、まったく違う。例えば、面接の自己 PRで、自分の特徴をモレなく、ダブリなく長尺な自己紹介を行えば、間違いなく面接は落ちる。本当に大事なのは、モレなく、ダブリなく整理したあとに「大胆に削る」ことだ。
例えば、来期の事業計画を説明する場合。「来期の事業部の予算は○○円です」は資料を見ればわかる。一番聞きたいのは「どうやってそれを実現するか」。「今日は実現方法にポイントを絞ってお伝えします」など、一番大事な部分にフォーカスする。
研究結果を発表するなら、「今回の研究で今後当社の未来がどう変わるか、そこを明確に提示します」と、本当に伝えたいことに光を当てるのだ。
大胆に削れないときは、事前に「もし、説明時間が 10秒しかなかったとしたら」「あえて1行で説明するとしたら」何を伝えるか考えよう。その答えが真芯だ。大胆に削るからこそ、聞き手に届き、記憶として残るのだ。
説明の適正時間
説明するとき、どうやって説明の時間を設定するだろうか。一流は、まず相手の許容時間を見極める。つまり「どのくらい説明の時間が許されているか」である。
例えば初対面の人がいきなり5分も 10分も自己紹介をしてきたら、だんだん聞くのが嫌になってくる。自己紹介で許容されているのは概ね1分程度だ。こうした事故を起こさないための、