『適職の結論―あなたが気づいていない「本当の強み」がわかる』
(宇都宮隆二/著)

  • 本書の概要
  • 著者プロフィール
  • 目次
 現在 20~30代の若手世代にとっては転職が当たり前の時代になったが、「向いている仕事がわからない」「転職に失敗したらどうしよう」と悩む人も多い。転職すべきか今の会社で働き続けるかに迷ったり、「自己分析」や「適性判断」をしてもピンとこない人に必要なのは、自分の強みを理解し、人それぞれ異なる適職の最適解を見つけることだ。

 そこで本書では、強みの可視化、確固たる実力のつけ方、転職活動のポイントなど、キャリア戦略の描き方、自分らしいキャリアを歩む方法をわかりやすく解説する。「自分の旬を考える」「5年後のキャリア設計はいらない」「大企業と中小企業での転職タイミングの違い」など、類書にはない指摘も多く、実践的なキャリア形成指南書となっている。

 著者は外資系企業などでの人材採用経験を経て、現在は自ら事業を行う傍ら、適職と出会う方法を説いて登録者約 20万人の YouTubeチャンネルを運営するキャリア系 YouTuber。転職を含めて自身のキャリアパスを明確にしたい方や、自分の強みや経験の棚卸しをしたい方にはぜひご一読いただきたい。

著者:宇都宮 隆二〈Utsuさん〉(Utsunomiya Ryuji)
 実業家/キャリア系YouTuber。1976年愛媛県生まれ。バブル崩壊後の「就職氷河期」に、無名私立大学からIT企業に入社。その後大手外資系企業5社をわたり歩き、確固たるキャリアを築く。部門長・会社役員・実業家という「採用側」として数多くの人材採用に携わってきた経験をもとに、本当に自分に合った適職と出会う方法を説くYouTubeチャンネル「Utsuさんチャンネル」を運営。これまで通説とされてきた「人事のプロフェッショナルが教える就活・転職ノウハウ」とは一線を画す、「自分の強みに気づき、それを生かす最高のキャリアを実現する方法」を指南し、若手社会人・就職活動中の学生などから絶大な人気を博す。YouTubeチャンネルのチャンネル登録者数は、現在約20万人。日本最大の「キャリア形成塾」になっている。
第1章 唯一無二の強みの見つけ方
第2章 今の会社か、転職か?
第3章 こころの底から納得できる適職の選び方
第4章 99%が気づけない転職の真実
第5章 絶対に後悔しない転職の新ルール
第6章 これからの時代のキャリア戦略

要約ダイジェスト

本当の強みの見つけ方

 本当に充実した仕事人生を送っていきたいのなら、自分にはどんな「強み」があるのかを掘り下げて考える必要がある。そして「自分の強み」はただ単に気づいていないだけで、どんな人もすでに今、持っているものである。

「強み」とは、自分の価値観を深掘りし、意味づけることで見つけるものだ。あなたの強みを可視化するにはまず、紙に「正六角形」を書き、6つの角にあなた自身の「スキル」や「強み」を入れていく。

「成功体験の振り返り」が、この六角形への落とし込みでは生きてくる。若いうちは、大きな成功体験がそれほど多くないかもしれないが、成果には結び付かないまでも「いい手応え」を感じたりすることはあるはずだ。そこで思い起こされる能力が、六角形の角に入るべき要素である。

「失敗しないこと」と「成功すること」はイコールではない。失敗から学べるのはあくまでも「失敗しない方法」であって、「成功する方法」ではない。だから、どこに行っても実力を発揮できるようにするには、成功体験の「アーカイブ」が欠かせないのだ。

 20代のころの私で考えると、六角形には「オヤジ殺し力」「分析力」「巻き込み力」「対面説得力」「プレゼン力」「構想力」の6つが入る。中でも 20代のころに飛び抜けていたのは、60代以上の人たちからかわいがられる「オヤジ殺し力」。「一対一の交渉」にはめっぽう強い「対面説得力」。ビジョンを描き伝える「構想力」の3つだ。

 このプロセスでは、あなた自身を深掘りし、すでに発揮されつつある能力に気づくことが目的なので、私の「オヤジ殺し力」のように、「オリジナルの言葉を作る」くらいのつもりで考えてみるのが良いだろう。

 この六角形は、年代によって捉え方が違う。20代の六角形は「ポテンシャルの枠組み」。30代の六角形は、「それぞれの能力をどれだけ本当に使えるか」。この違いはそのまま転職での自分のウリ込み方となる。

 20代の転職では、「ポテンシャルの枠組み」である六角形のサイズそのものを大きくする。一方、

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